広報講演録
第35回適塾路地奥サロン
移動貧困社会からの脱却 ~免許返納問題で生まれる新たなモビリティ・マーケット~
講師:楠田 悦子 氏(モビリティジャーナリスト)
日時:2021年6月18日(金)18:30~
場所:アルパック大阪事務所 大会議室+オンライン開催
第35回では楠田悦子氏をお招きし、歳を重ねても障害があっても、安全で自由な移動に困らない、暮らしと社会のためのモビリティ(移動手段)のあり方についてお話しいただきました。
近年、高齢者の免許返納が増加していますが、送迎の為に家族の負担が増えることや、公共交通は意識のバリアがあり利用し辛いこと、また、外に出ず引き籠って元気がなくなってしまう等の状況があります。楠田さんはそうした、車以外の移動手段が整備されていない日本の状況を移動貧困社会と述べています。今後、そうした交通弱者はより一層増加していくと予想されており、そのための対応策として、様々な移動手段を使うことで、自分で移動できる移動寿命を延ばしていくことが重要であると述べられました。免許返納と公共交通の利用や介護保険等が連携することや、子どもの頃からのモビリティ教育など、ハード面の道路整備だけでなく、行政と事業者が連携する仕組みづくりの必要性について、様々な切り口からお話しいただきました。
移動は生きることそのものであり、平等にあるべき権利だという視点が、持続可能なまちづくりを考える上でも重要だと感じました。
(太田雅己)