アルパックニュースレター189号

新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

名誉会長/三輪泰司

 今年早々に、阪神・淡路大震災20年。そして、第2次世界大戦・太平洋戦争終結から70年。
 この日を待たずに、多くの同級生、同世代の方々が他界しました。平成生まれが育ってくるとともに、戦争の時代を体験してきた世代が減ってきました。
 今年は日露戦争講和のポーツマス条約110年でもあります。私が生まれたのはその僅か26年後です。日露戦争なんて時代劇の世界でした。若い人たちが戦争の惨禍を理解し難いのはあたりまえです。
 しかし今は、国際連合はじめ、地球規模で安全保障、経済・文化推進の機構が築かれ、戦争の惨禍が語り継がれ、日本には「平和記念館」が20以上もあるように、時代の潮流は大きく変わっています。
京都市は1957年に「平和都市宣言」を発し、1978年には「世界文化自由都市」を宣言しました。
 “世界のひとびとが、人種、宗教、社会体制の相違を超え、平和のうちに、ここに自由につどい、自由な文化交流をする”都市と謳っています。丁度、関西学術研究都市の第1次提言を起草している時でした。戦争の根源は「無知と貧困」にあることは明白になっています。科学の進歩で深めてきた知識・認識・洞察を全人類の叡智として結集すること、飢餓にさらされている人々に富を分ち、文明の恩恵に浴せるようにすること、と宣言の“理想”を敷衍して「提言」に盛り込み、構想の目的としました。
 京都市では、この宣言をあらゆる計画の基調に据えています。京都は歴史都市であるだけでなく、最も先端を拓く都市でもあるゆえんです。この宣言は、ビジネスにとっても根幹とすべき精神です。
 アルパックを京都から起し、京都に本拠を据えてよかったと思っています。
 私は、戦争が終わった時、まだ中学校の2年生・満14歳でしたが、ほんの1・2年の違いで生死を分ける時代をくぐり抜けてきました。生ある限り、平和の声を上げ、鼓舞することは、生き残させて頂いた私たちの使命です。マララ・ユスフザイさんのように勇気と信念をもって。