アルパックニュースレター189号

にぎわい復活の“第一章”~伊勢やまだ大学開校!~

執筆者;地域産業イノベーショングループ 高田剛司

伊勢やまだ大学とは

 昨年、ニュースレター184号において、伊勢市の中心市街地「外宮のまち・山田」で面白い活動が生まれそうなことを“序章”としてご紹介しました。
 それから約一年。伊勢市商店街連合会の青年部有志によって、いよいよ“第一章”ともいうべき、新たな動きが始まりました。昨年11月9日の「伊勢やまだ大学」の開校です。この伊勢やまだ大学は、山田の地域全体、特に商店街をキャンパスに見立て、「学びと交流の場」として開設されました。
 おかげ横丁などでにぎわう内宮周辺に比べて、人通りが少ない外宮周辺。それでも、一昨年は式年遷宮、昨年はおかげ参りの年だったので、多くの観光客が訪れました。今回の遷宮によるまちの変化の特徴は、外宮に「せんぐう館」がオープンし、外宮参道に多くの飲食店が立地して、外宮周辺のにぎわいを取り戻しつつある点です。しかし、正確にいえば、伊勢市駅から外宮までの外宮参道を中心に、にぎわいが生まれてきたところであり、伊勢市の10の商店街のうち9つの商店街が立地しているエリアは、依然として人通りも少なく、多くの空き店舗が存在しています。

外宮のまち山田

 外宮周辺のまちは、かつて「山田」と呼ばれていました。内宮周辺は「宇治」であり、伊勢市が「宇治山田市」とされていた時期もあります。江戸時代には、宮川をわたって伊勢に入った参拝客は、神宮にお参りする前に、その界隈の山田で宿泊し、豪勢な食事や酒の振る舞いを受けたといわれています。したがって、厳かな神宮への参拝に対して、旅の楽しみの一つでもある非日常の娯楽の場が山田にはあり、また、一方では伊勢の庶民の暮らしも営まれてきたといえます。
 神領民と言われている伊勢の人々の暮らしはどうであったのか、20年に一度の遷宮を千年以上も続けてきた人々の今の生活文化はどうなのか、また、地方から大勢の参拝客を迎え、もてなす“ハレ”の様子はどうであったのか、興味は尽きません。さらに、これからの20年を考えたときに、今の伊勢市民の人々にも伝承されるべき風習等もあると思います。
 そこで、多くの人々が集い、にぎわい、地域が活性化するために、「外宮のまち・山田」の魅力を再発見し、伝えていく場として「伊勢やまだ大学」のプロジェクトが立ち上がったのです。


伊勢やまだ大学のキャンパス

何が学べるのか?

 大学では、伊勢市民に伝わる生活文化や外宮のことなどが学べる「特別講座」と、商店街の店主が講師となり、それぞれの専門知識に触れることができる「お店ゼミ」の2つがあります。特別講座は昨年11月から今年1月までに8回予定され、来年度以降は、さらに充実していく予定です。お店ゼミは2月と8月の各1ヶ月間、講師のお店が教室となって開催される予定です。
 また、大学といえばサークル活動も楽しみの一つ。新たに「伊勢やまだ合唱団」が誕生し、各商店街の拠点を練習会場に、外宮に奉納披露することを目標として、活動を1月から開始します。その他、劇団などのサークル活動や文化祭といったイベントなど多彩な展開の可能性が広がっています。
 いずれにしても、立ち上がったばかりの大学であり、これから商店街だけでなく、市民や学生の力も得て、みんなの手作りで作り上げていく大学でもあります。どのようなコラボレーションと新たな活動が生まれるのか、とても楽しみです。


「伊勢やまだ大学」のパンフレット 伊勢市内(外宮周辺)の商店街や店舗、観光案内所などで入手できます

伊勢やまだ大学の開校式の様子

あなたも学生になれる!

 伊勢やまだ大学は、誰でも学生になることができます。大学のホームページでも入校案内を掲載していますが、当面は実際の交流と伊勢に来ていただくことを重視して、直接、商店街内の拠点で申し込みをしていただくようになっています(初回登録料500円、年会費無料)。伊勢やまだ大学のホームページと公式フェイスブックをチェックし、今年はぜひ、伊勢にお越しください。
<伊勢やまだ大学>
ホームページ:http://ise-yamada.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/iseyamada