レターズアルパック202号
子ども建物たんけん隊
~建物の魅力の気付きと発信~
執筆者;建築プランニング・デザイングループ 増見康平
生きた建築ミュージアム大阪フェスティバル(イケフェス)には、子ども向けのプログラムもあります。
現在、大阪市の生きた建築ミュージアム事業の展開方策として、イケフェスの展開や組織体制のあり方、また、建物やまちへの興味関心を向上させる方策などを検討しています。
この検討の一環で先般、大阪市内の小学校において、子ども向け建築プログラムの社会実験、「子ども建物たんけん隊」を行いました。
子どもたちは、校区内をまち歩きし、興味を惹かれた建物を見つけ、その建物の魅力について発表しました。大人の目線では、特徴的な建物が少ない地域でしたが、建物の要素や素材の見た目の面白さ、自分の家とは違うところ、さらに高さ制限により上階へ行くほどセットバックしている建物について「どうしてあんな階段のような形をしているのだろう」などと、好奇心豊かな発表が多くありました。「校区を歩き、興味のある建物を探して来なさい」とのミッションに対して、風景の中の「地」としてしか見てなかった建物を「図」としての認識に即座に切り替える子どもの順応性にただただ驚かされました。
社会実験への参加を通じて、子どもたちは普段何気なく見ていた建物やまちへの興味・関心を持つようになったと思います。子どもたちが大人になっていく過程で、建物やまちへの興味関心がさらに強まり、建物の専門分野に進む人が少しでもいてくれたらなと思います。

ミッションの説明を聞く子どもたち
![]() 校区内のまち歩き |
![]() 校区内のまち歩き |
レターズアルパック202号・目次
2017年3月1日発行
特集「願い」
- 特集「願い」/レターズアルパック編集委員会
- 復興への願いを込めて「強さとしなやかさ」を備えた地域づくりを目指して/中塚一
- まちの歴史や文化を次世代に引き継ぐことが地域の願いです。/嶋崎雅嘉
- 平成の氏子駈・氏子狩復活事業/三木健治
今、こんな仕事をしています(業務紹介)
- 富田林の「えびいも」ファンを増やしたい!Let's Everybody(エビバディ)!エビイモ!/片山麻衣
- 子ども建物たんけん隊~建物の魅力の気付きと発信~/増見康平
- 子どもたちはスマホといかに向き合うのか/坂井信行
- 「ワガヤネヤガワ・ベンチャービジネスコンテスト」グランプリ発表会が開催されました/江藤慎介
- いばきたを10 倍楽しむ方法/高田剛司
- 未来に繋ぐ「鉱山町に生きる誇り」/西村創
- 杉原千畝氏の顕彰施設に思う/安藤謙
地域に寄り添って地方創生を考える
きんきょう&イベントのお知らせ
- 3月~ 4 月実施の「地域づくりセミナー」-地域に寄り添う地方創生をめざして-を開催しています/畑中直樹
- はじめてのインド、はじめてのスリランカ~南インド経済事情視察で感じたこと~/杉原五郎
- 読者からのお便り/三輪泰司
- アルパック創立50 周年記念事業を開催します/森脇宏
- 受け継がれる国栖の翁の舞/樋口彩子









