レターズアルパック206号
空き家をまちづくりの資源・きっかけに
〜マルチステークホルダーで対応していく空き家対策~
空家特措法施行後、全国各地で空き家に対する取組が進められており、対策計画を策定する自治体も増えています。
現在、倉敷市空家等対策計画の策定業務に携わっており、今年度中の計画策定に向けて、特措法で求める9項目にそった空き家対策の施策について、庁内での横断的な協議、そして外部有識者等による協議会によって検討を進めているところです。
民間の資産でもある空き家によりまちに生じてくる問題は、市民・事業者・行政等(マルチステークホルダー)が一緒になって取り組んでいくことが重要です。そこで倉敷市では、マルチステークホルダーでの取組を進める基盤づくりと空き家所有者や将来所有者になる方へのアプローチ方法(啓発や相談)をポイントにして計画検討を進めています。
くらしき「空家とまちづくり」車座ミーティングを開催
「マルチステークホルダーで対応していくしかけづくり」として、第1回車座ミーティングを10月11日に開催しました。これは空き家の問題に関わる多様な人たちが参加し、スピーカーと来場者がともに話し合う場で、その議論内容を計画に反映していくだけでなく、計画策定後のまち全体での空き家対策の体制づくりにつなげようと企画、実施しているものです。
倉敷市はそれぞれに歴史や地域性が異なる4地域と4地区からなっています。その特性も踏まえつつ、第1回は市全体のまちづくりを視野に、岡山大学大学院氏原岳人准教授の話題提供からスタート。さらに6人のスピーカーから、「茶屋町地区での空き家の地域拠点化活用」、「岡山での空き家相談機能」、「児島や玉島での古民家再生・活用」、「水島地域での空き店舗等活用によるエリア活性化」、「市による空き家対策等」の状況や課題認識をお話しいただき、参加者同士でも議論を交わしました。
12月には第2回として対策計画素案を元にしながら、「空家の情報把握と啓発・相談機能」と「空家活用に必要な環境整備(仕組み・担い手・制度)」を具体テーマとして示し、市民や事業者等が取り組んでいくべきこと、そのために行政がすべきことについての話し合いを予定しています。来年以降もその特性やポテンシャルが異なる地域・地区ごとで継続して開催していくなど、ネットワークとマルチステークホルダーでの取組体制づくりの場として活かしていこうと考えています。
レターズアルパック206号・目次
特集「スポーツ」
- 特集「スポーツ」/レターズアルパック編集委員会
- 自治体によるスポーツ施策と働き盛り世代のスポーツ事情/石井努
- 地域に愛される王道のチームスポーツ「バレーボール」/竹内和巳
- ヒルクライム大台ケ原since2001~その日、村は自転車一色となった~/原田稔
- 自然を体感できる自転車の魅力/伊藤栄俊
- しま山登山のススメ~絶海の孤島「青ヶ島」を訪ねて~/中村孝子
今、こんな仕事をしています(業務紹介)
- 「文化芸術立国」に向けた西日本の取組/江藤慎介
- 空き家をまちづくりの資源・きっかけに~マルチステークホルダーで対応していく空き家対策~/戸田幸典
- 住宅地の外構にみられる景観資源を調査しています/水谷省三
- 加西市に来たれ外国人観光客~地方都市におけるインバウンド観光の可能性を探る~/片山麻衣
- 「景観読本」ができました/中井翔太
- 地元の企業や産品を見て、知って、自慢しよう/高田剛司
- 「兵庫県林業会館」をCLTで建て替える/三浦健史
きんきょう&イベントのお知らせ
- これまでの50 年への感謝とこれからの50 年に向けた決意「アルパック創立50 周年記念フォーラム」を開催しました/創立50 周年記念フォーラム実行委員長 中塚一
- 地域に寄り添って地方創生を考える(番外編)/森脇宏
- 「イノベーション・キュレーター塾」を卒塾しました/江藤慎介
- チャレンジャー求ム-村ではたらく・つくりだす座談会&体感合宿プログラム-を開催しています/中川貴美子








