アルパックニュースレター170号
「レトロ三津浜ぱくぱくはいく」に参加しました
まち歩きツアー「松山はいく」
近年、地元の人の企画と案内による、まち歩きツアーが全国各地で取り組まれるようになってきました。その先駆けである大ヒット企画は「長崎さるく」で、長崎弁の「さるく(ぶらぶら歩く)」という言葉は、まち歩きツアーの代名詞として、いまや九州一円で使われるようになっています。
また、大阪では、何十ものコースが作られ、「大阪あそ歩(ぼ)」として「着地型観光」が展開されています。まち歩き一つとっても、いろいろとネーミングを考えるものです。
ところで、今回ご紹介するのは愛媛県松山市。NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」で、正岡子規や秋山兄弟の出身地として、あらためて脚光を浴びているまちです。
ここでも、昨年度からまち歩きツアーが始まりました。子規や高浜虚子など多くの俳人を輩出し、現在では、高校生の「俳句甲子園」を開催するなど、俳句のメッカともいわれるこの地のまち歩きは、「松山はいく」と言います。「ハイク」と「俳句」をかけたネーミングはお見事。
先日、この「松山はいく」のコースの一つ、「レトロ三津浜ぱくぱくはいく」に参加しましたので、その内容をご紹介したいと思います。

松山はいく参加者への配布物
港町であり、昔懐かしい町並みが残る「三津浜地区」
松山に来る観光客は年間500万人で、そのほとんどは道後温泉と松山城を目的に訪れます。しかし、松山の観光資源はそれだけでなく、瀬戸内海に面し、島嶼部もあるという一面があります。
松山市中心部から伊予鉄郊外電車高浜線で15分程の距離にある「三津浜地区」は、古くから松山の海の玄関口としてにぎわい、歴史ある地区です。市内中心部は戦災によって多くの民家が焼失してしまいましたが、三津浜地区は、戦災から免れたため、江戸・明治・大正の建物も多く残っている市内でも珍しい地域になります。さらに、「三津の朝市」と呼ばれた魚市場の流れを継ぐ、松山市公設水産地方卸売市場があり、食の要素も魅力的です。
![]() 三津の渡し |
![]() 100%みかん生ジュース |
![]() レトロなまちなみ |
![]() 「鯛や」入り口 |
お腹も、コミュニケーションも、知識も大満足のツアー
伊予鉄三津駅を起点に、まちなかのお店をまわり、「三津の渡し(正式名称:松山市道高浜2号線)」を渡って伊予鉄港山駅まで歩く、約2時間のまち歩きコースが「ぱくぱくはいく」となります。
「ぱくぱく」する最初は、駅構内に店を構える地元「風月堂」の「みそ松風」という蒸しパンです。甘すぎず懐かしい味になっています。次に「練や正雪」の竹輪。地元の新鮮な魚を使った出来たて竹輪は絶品です。ちなみに、じゃこ天やじゃこカツも揚げたてが食べられてオススメです。
「カフェ田中戸」では、瀬戸内海に浮かぶ中島のみかんを絞った100%生ジュースをいただきます。店内も落ち着いていてゆったりくつろげます。その後、創業150年の「遠藤味噌醤油」を訪れ、江戸時代の蔵を見学して、醤油の土産をいただきました。
最後に、建物自体が登録有形文化財であり、2階には多くのお宝が公開されている「鯛や」さんで、瀬戸内の天然鯛を使った鯛メシをいただきます(これはオプション)。いずれも、お店の人との会話が楽しめ、最後の鯛やさんは、食事の後に、ご主人自らがご先祖のお宝を説明してくれます。全行程では、まち歩きガイドさんのお話があり、見過ごしてしまいがちなところや、三津浜の歴史・文化の豊かさを垣間見ることができました。
![]() 鯛メシ膳 |
![]() 鯛メシ膳 |
ぜひ、松山・三津浜地区に出掛けて、実体験を!
紙面では書ききれないツアーの魅力、三津浜地区の魅力はまだまだあります。「松山はいく」では、参加者に、一筆箋や初心者のための俳句入門付きガイドブックも配られます。「ここで一句」という、旅ならではの心のゆとりを感じさせてくれるツアー内容でした。松山に観光で行かれる際は、松山はいくを通じて、ぜひ、三津浜地区を楽しんでみてください。
松山はいくホームページ
http://www.sakanouenokumonomachi.jp/haiku/
注;各店の定休日が異なるため、ここに紹介したお店に入れない場合もあります。
アルパックニュースレター170号・目次
特集「Twitterから始まった若手所員研修報告2011」
きんきょう
- 「長岡京 市民まちづくりセッション~20年後の環境未来へ~」が開催されました!
/京都事務所 石井努・廣部出 - 「レトロ三津浜ぱくぱくはいく」に参加しました /大阪事務所 高田剛司
- 「まちづくりの実験工場」としての南区区民まちづくり会議の活動を紹介します!
/大阪事務所 岡崎まり













