アルパックニュースレター170号

身近なまちなかの楽しみ方

執筆者;大阪事務所/羽田拓也

舟でまちを行き来する~大阪水辺バル~

函館発祥で、今や関西だけで20地区ほどで開催されるまでに広がった「まちなかバル」。「水都大阪フェス2011」でも「大阪水辺バル」として10月22日に開催されました。
普通のバルとは違い、天満橋や福島、大正など5つの船着場周辺に拡がる「バル街」の合計90店の飲食店を舟で「はしご」するもので、普段から大阪の川を運航する大小9隻の舟にもバルチケットを使って乗船できる仕組みです。当日は、舟のプロによる緻密な運航表をもとに、中之島や東横堀川、尻無川といった、普段の大阪の景色を川の上から眺め、舟の上で同席になった方との会話や道行く人との手の振り合いなどいつもとはひと味違った景色やコミュニケーションを楽しむバルイベントを多くの方が体感されました。これを機に、舟に乗るという水都ならではのまちの楽しみ方が広がってほしいと思います。


まちなかを行き来する舟(大阪水辺バル)

早朝の格別な時間を味わう~ご来光カフェ~

10月1日午前5時50分。それは、大阪水上バス淀屋橋港の桟橋を使った期間限定のカフェがオープンする時間です。
NPO法人「もうひとつの旅クラブ」の活動である「ご来光カフェ」は、10月初め の1週間だけ土佐堀川の向こうに望む生駒の山並みから昇る「ご来光」という自 然の営みを体感し、早朝のひとときを川の流れとあいまった、ゆったりした「中 之島時間」を楽しんでもらう試みとして2006年にスタートしました。
少し空気がひんやりとする朝の暗いうちから桟橋の席で、太陽が顔を出す瞬間をコーヒーを片手に今か今かと心待ちにし、日の出の瞬間を周囲の皆と拍手と歓声で迎え、何とも言えないあたたかい空間を共有する。その後は、桟橋なり、大阪水上バス株式会社の協力による30分間の「ご来光クルーズ」なりで、1人の時間、友人や家族との時間をそれぞれ満喫したのち、それぞれの目的に向けて出発していきます。その誰もが、活気に満ちあふれていることに、スタッフとして関わらせていただくようになり気づきました。
6年目にして、期間中に約500人を迎え、中には前泊するコアなファンもいる期間限定のイベントは、この時期にしか味わえない身近な非日常の体感という、まちの楽しみ方が魅力なのだと思います。皆さんも来年は、早起きして中之島まで来てみませんか?
NPO法人「もうひとつの旅クラブ」
URL http://tabiclub.org/


生駒の山並みから昇るご来光