アルパックニュースレター176号
商店街に行こう!~生駒駅前商店街から~
関西初の「100円商店街」~生駒駅前商店街
大阪府下の商店街で、100円商店街がものすごい盛り上がりを見せています。100円商店街は参加店が100円の商品を店頭で売るというイベントで、山形県新庄市の商店街で始められました。このイベントを関西で初めて開催した、奈良県生駒市の生駒駅前商店街の取り組みをご紹介します。
生駒駅前商店街は連合会が運営しており、8つの商店街や商業施設から成ります。生駒駅前にある商業施設や近鉄百貨店も一員です。4年前に第1回目100円商店街が開催されてから年に4回ずつ定期的に開かれており、もう17回目を数えるまでになりました。
100円商店街当日は、小売業、サービス業に関わらず100円の商品を店の前に並べ、通りは大いににぎわいます。今年のゴールデンウィークに行った100円商店街は、天気にも恵まれ、過去最高のにぎわいだったそうです。
これまで順調に客足を伸ばしているこのイベントも、実は地道な努力の積み重ねがありました。
参加店舗の理解を得るために
関西初でもあり、開始当初はノウハウもなく、会員店舗向けの説明会や勉強会を開催しながら参加店舗の理解を得たそうです。また、斬新な試みということで新聞社やテレビ局が取材してニュースにしてくれました。そのたびに記事をコピーして、各店舗一軒一軒に手分けして配布されました。こうして商店街全体の士気を高めながら、少しずつ理解を得ていきました。
実際に各店舗を回って理解を得て回るのは、商店街連合会の役員の役割です。それぞれの所属する商店街や商業施設を担当して、責任を持って行っています。

お客さんで賑わう100円商店街(生駒駅前商店街)
お店どうしの関係づくり-新旧の壁を超えて
生駒駅のちょうど南側に面する商店街「サウスモール」では、毎月定例的に集まって、みんなでアーケード周辺の清掃をされています。清掃が終わった後は、参加者みんなでモーニングを食べながら話をするそうです。サウスモールには地元のお店だけでなく全国展開しているチェーン店やサービス業のお店もありますが、清掃活動には参加されています。
100円商店街にもチェーン店やサービス業のお店が自然と参加協力しているのは、日ごろからのこうした関係づくりの取り組みがあるからではないでしょうか。
また、普段は交流のないお店どうしも、100円商店街を開催する中であいさつをするなど声を掛け合う機会が生まれるそうです。このように、活気ある取り組みは新しいつながりも生み出します。
商店街のリーダー
商店街では担い手の世代交代が課題と言われていますが、盛り上がっている商店街のリーダーは、何歳でも元気で前向きだと感じます。連合会会長の稲森さんは商店街の長老ですが、新しいことにいつも興味を持ち、情報を集めたり独自に勉強されたりしていて、その姿勢に感服させられます。
次の展開はと聞くと、「まちなかバル」の開催とのこと。チャレンジに、終わりはないようです。

お客さんで賑わう100円商店街(生駒駅前商店街)
アルパックニュースレター176号・目次
ひと・まち・地域
きんきょう
- 堺市南区で区民が主役のまちづくり/大阪事務所 嶋崎雅嘉・岡崎まり
- 商店街に行こう!~生駒駅前商店街から~/大阪事務所 依藤光代
- 京の祭事・催事/名誉会長 三輪泰司(NPO平安京・代表理事)
- アイ・スポットNEWS/大阪事務所 絹原一寛







