レターズアルパック210号
おとなり同士困った時こそお互い様の精神で
執筆者;公共マネジメントグループ/丸井和彦
早朝に発生した阪神・淡路大震災では、隣近所の多くの人が協力し、助け合う「共助」により人命を救った事例が多く報告されています。
6月18日に発生した大阪府北部地震は月曜日の朝8時前ということもあり、通勤・通学途中ないしは、勤務先・学校で揺れを感じたという人も多いのではないでしょうか。
震災当日、京都~高槻~大阪を結ぶ鉄道は夜半まで不通が続いたため、淀川を挟んだ「おとなり」のまち、枚方では、高槻・茨木方面へ歩いて帰宅する人が多くみられました。道中ではスマホで地図を見ながら歩いている人もいて、災害時は普段以上に情報が必要となってきます。
![]() 枚方から高槻・茨木方面へ歩く人々(枚方大橋) |
![]() 夜9時前の高槻駅。漏水した箇所は応急処置されているが、鉄道は運転再開していないため駅に座り込む人も。 |
そんな中JR高槻駅では、駅で足止めされている人のために、地元の大学生有志がコンセントと携帯電話の充電器を提供する、「充電ボランティア」を行っていました。大学の発電機を借り、自宅からにコード付きタップ、携帯電話の充電器を自宅から持ち寄ったとのことで、学生はほとんどが下宿生。自らも被災している中、困ったときはお互い様、の精神でしょうか。ボランティアは夜遅くまで続けられ、少し充電してほかの人に譲る、という光景もあったようです。
誰もが情報をスマホから得る時代で、スマホはただの連絡手段ではない、日常生活において必要不可欠なものです。そんな時代だからこそ必要で有意義な、新しい形の助け合いだなあと感じました。
![]() 地震当日の夕方、量販店にてボンベと水の品切れを表すビラ |
![]() 充電ボランティアの案内 |
レターズアルパック210号・目次
2018年7月発行
特集「おとなり」
- 特集「おとなり」/レターズアルパック編集委員会
- 特集「おとなり」おとなりの国「韓国」の伝統集落で昔の生活様式や文化に触れる/山道未貴
- 特集「おとなり」となりの国からみた日本/朴延
- 特集「おとなり」おとなり同士の沿道の不動産オーナーが連携するエリアマネジメント活動/絹原一寛
- 特集「おとなり」おとなり同士困った時こそお互い様の精神で/丸井和彦
- 特集「おとなり」アマチュアの視点が都市を変革する!?/坂井信行
今、こんな仕事をしています(業務紹介)
- 大阪人に愛される商店街であり続ける「なんば 戎橋筋商店街」/山部健介
- 都心部での大規模マンションの立地を考える/橋本晋輔
- 茨木市市民会館跡地エリアを「みんなで育てる広場」へ/戸田幸典
- 密集市街地のこれからを考える/中井翔太
- 元銀行がフレンチレストランに/山崎博央
- 「西京結び」~区民のアイデアで新たな活動を/嶋崎雅嘉
- ひょうご持続可能地域づくり機構(HsO)人材育成プログラム 第4期生募集中/畑中直樹











