レターズアルパック210号
大阪人に愛される商店街であり続ける「なんば 戎橋筋商店街」
アルパックでは、昨年度から大阪・なんばにある戎橋筋商店街の「商店街ビジョン」策定の検討をお手伝いしています。
近年、メディアを賑わせているインバウンド客の波は、戎橋筋商店街にも押し寄せており、エリアとしての「Namba(なんば)」の名前もインバウンド客に認知されるようになっています。商店街の中にも、大型のスーツケースを引き、たくさんの買物袋を抱えたインバウンド客の姿があちこちで見受けられます。
戎橋筋商店街の起源は古く、1615年に道頓堀川が完成し戎橋が架かってから、十日戎にお参りする道筋として発展しました。その後、幕末にかけて商店街が形成され、明治期・戦後以降も大阪を代表する商店街として発展を続けてきました。近年は、「観光地」や「繁華街」というイメージが強くなる一方で、長い歴史と伝統を持つ老舗も数多く立ち並んでおり、最新の「トレンド」と「伝統」が両立する稀有な空間が存在しています。
今回のビジョン検討での基本姿勢は、「いかに大阪人のお客様に愛される存在であり続けるか」ということでした。インバウンド客の急増など、商店街内外での環境変化に柔軟に対応しつつも、本質的に変えてはいけない姿勢を明確にしたいというものです。目先の事象だけではなく、5年・10年先を展望して、自分たちの立場(=本質)を明確にすることは、あらゆる主体・場面で大切になってくると感じています。
戎橋筋商店街では、こうした本質に係る部分の活動として、2014年より春と秋に「体験博」というイベントを行っています。多彩な商店の魅力やなんばエリアの魅力を、体験を通じて皆さまに知っていただこうという、戎橋筋商店街ならではのお祭りです。体験博は、大阪の、本物の商いや人情に触れることができる魅力が満載です。皆さんも「体験博」に参加して、なんば戎橋筋商店街の本質に触れてみてはいかがでしょうか?
戎橋筋商店街ホームページ → https://www.ebisubashi.or.jp/

有名な老舗の本店の店主らが直接手ほどきする(戎橋筋商店街ホームページより)
レターズアルパック210号・目次
特集「おとなり」
- 特集「おとなり」/レターズアルパック編集委員会
- 特集「おとなり」おとなりの国「韓国」の伝統集落で昔の生活様式や文化に触れる/山道未貴
- 特集「おとなり」となりの国からみた日本/朴延
- 特集「おとなり」おとなり同士の沿道の不動産オーナーが連携するエリアマネジメント活動/絹原一寛
- 特集「おとなり」おとなり同士困った時こそお互い様の精神で/丸井和彦
- 特集「おとなり」アマチュアの視点が都市を変革する!?/坂井信行
今、こんな仕事をしています(業務紹介)
- 大阪人に愛される商店街であり続ける「なんば 戎橋筋商店街」/山部健介
- 都心部での大規模マンションの立地を考える/橋本晋輔
- 茨木市市民会館跡地エリアを「みんなで育てる広場」へ/戸田幸典
- 密集市街地のこれからを考える/中井翔太
- 元銀行がフレンチレストランに/山崎博央
- 「西京結び」~区民のアイデアで新たな活動を/嶋崎雅嘉
- ひょうご持続可能地域づくり機構(HsO)人材育成プログラム 第4期生募集中/畑中直樹







