アルパックニュースレター163号

リアルにレトロに地域情報を発信する「まちかど情報板」

執筆者;大阪事務所 中塚一

 最近、IT技術が進歩して、コミュニケーションの媒体も電子メールからホームページ、さらにSNS、Twitter、Ustream等、アラフィフのおじさんには付いていくのが難しい状況にあります。例えば、先日9月19日に開催された伊丹まちなかバルでは、参加者約5,000人の内、約75名の方がTwitterを活用して、様々な店やまちの情報を約380のつぶやきにより交換されました。(#itamibarでつぶやかれた人の数なので、さらに利用された方は多いかもしれません)しかし、これらのIT技術はコミュニケーションを助ける1つの道具であり、やはり店や待ち行列でお隣になった人と人との口コミ情報交換が、今の所、最も効果的ではないかと個人的には考えております。(技術の進歩により今後、どうなるか分かりませんが)
 さて、今回紹介する「まちかど情報板」は、さらにリアルでレトロな地域情報の発信媒体です。
「まちかど情報板」は、平成16年度より大阪市天王寺区未来わがまち会議で話し合われている「ふれあいのあるまちにしよう」の活動の一環として実施されています。
 現在、どの地域でも同じような事が起こっていると思いますが、色々な地域団体が様々な活動を行っていますが、そもそもその情報が充分に住民に行き渡っていなかったり、マンションなどが建設された場合、住民同士であいさつしたり、地域活動に気軽に参加したりすることが難しくなってきています。このような状況を踏まえ、地域の様々な活動の情報が気軽に分かり、情報を共有化することで、地域のコミュニケーションをもっと活発化していくことが出来ないかと考えられました。
 「色々な地域活動団体の情報を一度にパッと見ることができないか?」「インターネットや回覧板、町内の掲示板だけでなく、気軽にまちかどで多くの地域情報を掲示することができないか?」等の課題を話し合った結果、住民の皆さんの目に付きやすい小学校の塀に大きな掲示板(まちかど情報板)を設置し、地域活動団体が実施する行事や地域活動に関する情報等を掲示することによって、地域における住民の情報共有と交流の促進を図ることとなりました。
 昨年度、モデル的に2小学校区で設置され、はぐくみネット(小学校区教育協議会)を中心に、地域振興会(自治会)やPTA等による地域組織に運営を委ねられています。
 IT技術が進む社会で、横幅約3mの巨大な「まちかど情報板」が、地域の方々の積極的な活用により、地域のコミュニケーション力を向上させる新たな媒体になればと考えております。


横幅約3mの巨大な「まちかど情報板」