アルパックニュースレター171号

第1回まちなみ景観絵てがみコンクールを開催!
~絵てがみで見る向日市の魅力~

執筆者;京都事務所/山崎裕行・石本幸良

ニュースレター168号でもお伝えしたように、昨年度から地域のまちづくり活動団体である「西向日の桜並木と景観を保存する会(以下、保存会)」の活動をお手伝いしています。今回は、保存会が主催(向日市の後援)した「第1回まちなみ景観絵てがみコンクール」の取組についてご紹介します。

なぜコンクールを開催?

今回、保存会がコンクールを開催した理由として、これまでの活動を通じて、やはり向日市の次代を担う子供たちに、自分の住む街への愛着やふるさとの意識が芽生えるように、身近な住まいやまちなみ景観に興味を持ってもらいたい、ということがありました。
コンクールは、平成23年8月1日から9月30日までの2ヶ月を作品募集期間とし、向日市内の小学生、中学生及び大人一般を募集対象として行いました。その結果、200点を超える沢山の応募を頂きました。
コンクールではこの作品の中から、厳正なる審査を経て、優秀賞として25名の方、教育長賞、市長賞としてそれぞれ1名の方の計27名の方を選出しました。そして、つい先日、表彰式を行い、選出された方を表彰しました。


絵てがみを通じて改めて認識した向日市の魅力

200点以上の作品を見ていると、改めて向日市が持つ幾つもの魅力に気づかされます。ここでは、応募された作品をもとに、大きく3つに分けてご紹介したいと思います。

◆キーワード1「桜」
・西向日に限らず、向日市を代表する花である桜は、向日神社や勝山公園など市内の各地で見ることができます。


向日神社の桜を描いた市長賞受賞作品

◆キーワード2「社寺・長岡京」
・向日神社や南真経寺、北真経寺など向日市には由緒ある社寺がたくさんあります。
・また、長岡京が置かれ、今も史跡等で、その往時の様子を偲ぶことができます。


長岡京の大極殿跡の石碑を描いた教育長賞受賞作品

◆キーワード3「歴史的な建築物・工作物」
・西国街道沿いの歴史的建造物をはじめ、市内には、まだ多くの資源が残っています。
・専門家の方からは「西向日の住宅地そのものを国の登録文化財に指定できる」と評価を受けています。


西向日住宅地内の壽岳邸を描いた優秀賞受賞作品
(詳しくは、ニュースレター168号をご覧ください)

今回、ご紹介したキーワード以外にも、竹(たけのこは、向日市の特産品の1つ)や向日葵(休耕田を利用した向日葵畑あり)、阪急電車とその駅など(西向日、東向日の両駅)が描かれた作品も見られました。様々な資源が、向日市にあることを改めて認識しました。

地域を見直すキッカケに

保存会では、この取組が子供たちに限らず、大人も含めて、身近な住まいやまちなみを見つめ直す機会となることを願っています。
今回は、小学生の応募が非常に多く、大人の方の応募が余りありませんでした。絵てがみの取組は、幅広い世代の方、また多くの方に応募頂ければ、それだけまちの魅力や資源を掘り起こすこと繋がると思っています。
そのため、今後とも、市民による自主的な景観まちづくりの取組としてこの催しを続けていこうと考えています。来年開催の際には、是非、ご応募下さい!