アルパックニュースレター194号

『地域とともに“未来をつくる”』
-ひとを、まちを元気にする新たな組織や仕組みとは?-

地域産業イノベーショングループ ソーシャル・デザインチーム/高田剛司・片野直子

地域産業イノベーショングループ ソーシャル・デザインチーム

 やや大げさなタイトルを付けてみました。今年は戦後70年。これまでに構築してきた社会の組織や仕組みが、すでにいろいろなところで行き詰まってきています。オバマ大統領が2008年の大統領選で使っていた言葉はChange。日本でも話題になりました。しかし、古い組織や仕組みは、なかなかすぐには変わりません。
 まちづくりの現場でも同じです。誰かが上から命令して変えるのではなく、地域の多くの人が関心と関わりを持って、試行錯誤しながら前進していかなければなりません。それには地域の当事者だけでなく、私たちのような「外部」の者が担う役割も少なからずあると考えています。
 さて、私たちのチームでは、今よりも、もっと素敵な“未来をつくる”という志を持って、地域の生業や暮らし、歴史・文化に焦点を当てて、産業振興、商店街の活性化、観光まちづくりなどを中心テーマに業務を進めています。
 エリアは関西だけでなく、三重県伊勢市、愛媛県松山市、徳島県徳島市、福井県高浜町、東京、埼玉など広範囲にわたって取り組んできました。
 今年度は、東日本大震災から来年3月で5年を迎える東北・三陸地域のフードツーリズムに取り組んでいます。三陸沿岸は「陸の孤島」とも言われ、関西からは飛行機を利用しても半日かかる地域です。また、津波による大きな被害を受けて今も仮設住宅が多く、復興半ばの地域に観光へ行く、というと気後れしてしまう人も多いかと思います。
 しかし、復興はこれからが正念場です。東北を旅して、三陸の海や山の幸を使ったおいしい料理を食べ、地域の人と交流することが復興の支援につながります。また、南海トラフ地震など今後想定される大規模な災害への対策を考える上でも、被災地の現場を見て、被災者の話に耳を傾けることは大いに役立つことでしょう。


東北フードツーリズムフォーラム(12月4日開催) 

 私たちチームが事務局をしている東北フードツーリズム開発推進協議会では、12月4日(金)14時から、大阪市内の会場で「東北フードツーリズムフォーラム」を開催します。また、3月には近畿日本ツーリストの協力を得て、2泊3日で伊丹空港発着の三陸を旅するモニターツアーを企画しています。詳しくは、新たに開設したホームページにも掲載していきますので、ぜひご覧ください。 下のQRコードを読み取ると、東北FT開発推進協議会のHP(http://tohoku.foodtourism.jp/)にアクセスできます。


QRコード 

近年関わった業務の紹介


茨木市北部エリアガイドブック「いばきた」(茨木市)
茨木市北部地域の魅力を伝える情報発信のあり方を検討(ニュースレター191号) 

伊勢やまだ大学(伊勢市商店街連合会青年部)
外宮のまち・山田の活性化に取り組む商連青年部の活動を支援(ニュースレター189号

浜ベキュー(一般社団法人若狭高浜観光協会)
浜辺の指定区域で地元食材を使ったBBQ(地産地焼)のブランド化を支援(ニュースレター175号

ポスター等はデザイン事務所と協力

◆観光まちづくり、観光振興
・摂津峡周辺活性化プラン(大阪府高槻市)
・伊勢市バリアフリー観光調査(三重県伊勢市)
・眉山魅力アップ計画(徳島県徳島市)
・三津浜地区活性化計画(愛媛県松山市) など
◆商店街活性化
・東大阪市商店街活性化コーディネート業務(大阪府東大阪市内の各商店街)
・富士見市第2次商業活性化ビジョン(埼玉県富士見市) など
◆産業振興、企業立地
・岸和田市産業振興ビジョン(大阪府岸和田市)
・朝来市企業立地促進法基本計画(兵庫県朝来市) など


 

 

ソーシャル・デザインチームメンバー

高田剛司(チーム長)


(1)兵庫県尼崎市在住
(2)埼玉県さいたま市(旧大宮市)
(3)インドネシア、シンガポール、アメリカ、韓国、中国、エジプトなど
(4)ワカメ羊(ワカメを飼料に混ぜて食べさせた羊の肉。ワカメのミネラル分が肉を美味しくするそうです。)

片野直子(研究員)


(1)京都府京都市在住
(2)群馬県利根郡みなかみ町(旧新治村)
(3)ドイツ、アメリカ、タイ、スペイン、南アフリカ、スイスなど
(4)まぐろのカマトロステーキ(一匹から2つしかとれない希少部位。食べ損ねたら夢に出てきた)

(1)在住地、(2)出身地、(3)これまでの訪問国・地域、(4)東北に行ってびっくりした食べ物