アルパックニュースレター194号

東北フードツーリズムセミナー「東北発未来行き-魅惑の料理・三鉄巡り-」を開催しました!!

執筆者;地域産業イノベーショングループ 高田剛司・片野直子

 東北・三陸地方は、リアス式海岸による豊かな海の幸や山の恵み、それらを食材とした美味しい料理、また、三陸地方に伝わる郷土料理など、まだまだ知られていない美食・郷土料理の宝庫です。
 日本フードツーリズム研究会、NPO法人プレアツーリズム(石巻専修大学の学生を主体としたNPO)、近畿日本ツーリスト(株)、日本航空(株)、東北わくわくマルシェ((公社)ソーシャル・サイエンス・ラボ)、そしてアルパックで構成された東北フードツーリズム開発推進協議会は、今年度の復興庁「新しい東北」先導モデル事業として、三陸の食の魅力を関西に発信するプロジェクトを実施しています。
 東日本大震災からもうすぐ5年が経過しますが、とくに関西では震災のことを忘れがちではありませんか?そんな今だからこそ、『東北を旅して日本を考える』ことが復興に向けたチカラになるのではないかと考えています。
この事業の一環として、10月16日(大阪)、17日(神戸)において、三陸鉄道(本社;岩手県宮古市)から企画総合アドバイザーの草野悟さんをお迎えして、「三陸発未来行き-魅惑の料理・三鉄巡り」と題したセミナーを開催しました。
 セミナーの前半は岩手県、宮城県、福島県を中心とした被災地の実状をお話し頂きました。天文学的国家予算が投入される震災復興バブル景気を傍目に、住民の間における貧富の差の広がり、アルバイト人件費の高騰、人手不足による地元零細企業の倒産、仮設住宅の暮らしから発生する悲劇等々、マスメディアがあまり伝えない被災地の姿が、そこにはありました。
 後半は三陸鉄道の有志による食の魅力を活かした「駅─1(エキイチ)グルメ」の企画や、地元の安くて美味しい食材や料理など、三陸の食の魅力をたっぷりと語って頂きました。ウニ・イクラ・鮭・山菜・熊肉・松茸、写真が切り替わる度にため息がこぼれ、草野さんが三陸の「食」を語るにつれ、会場の参加者の顔がどんどん明るくなりました。「食」は人に明るさとパワーを与えてくれる、そう再確認した瞬間でした。
 会場では東北わくわくマルシェや、神戸・岡本商店街の気仙沼復興支援ショップによる試食や物販もあり、たくさんの方が東北の食をお土産としてお持ち帰りされました。


セミナーの様子

東北わくわくマルシェ

 東北と関西、たくさんの方と出会い、力を頂きながらプロジェクトは進行中です。今後の予定として、12月4日(金)に大阪・堂島の中央電気倶楽部にて、「森は海の恋人」で有名な養殖漁業家の畠山重篤さんをお迎えし、フォーラムを開催します。さらに3月4日(金)~6日(日)には20名限定のモニターツアーを実施します。今後の最新情報は、三陸の魅力が詰まった東北フードツーリズム開発推進協議会ホームページからご確認ください!
【ホームページ】
http://tohoku.foodtourism.jp/


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