アルパックニュースレター185号

住吉団地 「巴型配置」のランドスケープ

執筆者;都市・地域プランニンググループ/水谷省三


緑と建物に囲まれた公園

 住吉団地は大阪市住之江区の南海本線住吉大社駅から徒歩約10分のところに立地し、付近には、明治6年に開設された大阪でも最も古い公園の一つと言われる住吉公園があります。工場跡地につくられた面開発市街地住宅で、昭和43年につくられてから約半世紀、市街地の中でも豊かな緑と歴史に触れられる団地です。
 外観上の大きな特徴は、主な住棟が「巴型配置」で計画されていることです。この配置により、適度に囲まれた空間が団地の中ほどに生まれ、同時に人の動線がそこに集まれるよう意図されています。実際に団地の中に広がる広場や通路などに立つと、大きな庭のような空間で、周りから見守られている安心感があります。
 また、近年の民間マンションには見られない、ゆとりある外構空間の中に豊富な緑を有することも空間的な特徴です。例えば、開発当初に植樹された樹木が時とともに大きく成長し、幹周りの太い樹木が樹林をつくっていたり、象徴的な高木による並木道など、季節を感じさせる豊かな緑環境が創り出されています。何よりも都市部の住宅地で、これほど多くの緑が間近にあることは、誇れる特徴といえます。時を重ね大切に育てられてきたからこそ醸し出されてきているものです。
 また、近年の民間マンションには見られない、ゆとりある外構空間の中に豊富な緑を有することも空間的な特徴です。例えば、開発当初に植樹された樹木が時とともに大きく成長し、幹周りの太い樹木が樹林をつくっていたり、象徴的な高木による並木道など、季節を感じさせる豊かな緑環境が創り出されています。何よりも都市部の住宅地で、これほど多くの緑が間近にあることは、誇れる特徴といえます。時を重ね大切に育てられてきたからこそ醸し出されてきているものです。


団地内の豊富な緑地

建物の周りにある成長した高木

<UR美団地・ヴィダンチ>
 「美団地 ヴィダンチ」は、UR都市機構が日本住宅公団の頃から、長年団地づくりに取り組まれてきた団地の景観や魅力を紹介するホームページです。関西エリアの美団地サイトがリニューアルされ、新たに住吉団地も「美団地」の仲間入りをしました。 ホームページでは、団地改修や住民参加の取り組みなど、UR賃貸住宅のリノベーション等に係わる取組がいくつか紹介されています。都市近郊で緑や自然豊富なまちに住み替えを考えておられる方や興味のある方は、ぜひ、一度ホームページをご覧になってください。
http://www.ur-net.go.jp/kansai/vidanchi/index.html