アルパックニュースレター198号

認知症ケアパスを作成しました

執筆者; 公共マネジメントグループ/渡邊美穂・廣部出

 2025(平成37)年、認知症の人は700万人程度、65歳以上に対する割合が約5人に1人。(国推計)誰もがかかる可能性のある身近な病気という認識のもと、国、自治体、地域では認知症の予防やケアに関する様々な取り組みが進められています。ここでは、そのような取り組みとして、作成をお手伝いした京都府精華町「認知症ケアパス」について紹介します。

「認知症」を理解し、みんなで支えあう!

 認知症ケアパスは、認知症の人やその家族、地域住民に対し、認知症の生活機能障害に応じて、地域の様々な「認知症の人を支える取り組み」を体系的に紹介することを目的としたものです。
 作成にあたり、今回は地域住民を主たる対象としました。認知症への関心があまり高くない人に対する情報が少ない、元気な時から知ってほしい、さらには地域で認知症の人を支える力になってもらいたいと考えたからです。また、このような層への情報提供となるため「手軽さ」「わかりやすさ」を重視し、四コマ漫画なども掲載しました。


 表紙

 冊子の構成は8頁。1-2頁は認知症の症状の時期で食事、会話、着替え、排泄などの日常行動がどのように変化するのかを示しています。これにより、認知症の全体像の把握、今後を見通す参考とすることができます。3-4頁は認知症の人に対する地域の支援体制を、さらにその連絡先等は裏表紙に掲載しました。5-6頁は、今後、地域で多くの人に認知症の方への接し方を知ってもらいたいと考え、その接し方を4コマ漫画にしています。
 平成27年3月に作成したこの冊子は役場、高齢福祉施設、地域団体で配布し、普及啓発に活用されています。
 各自治体で認知症ケアパスの作成が進められています。みなさんのお住まいの地域の冊子を是非、一度、手にとってみてください。