アルパックニュースレター199号

空き家活用による地蔵盆の活性化!

執筆者;地域再生デザイングループ生活デザインチーム 嶋崎雅嘉


 

 アルパックニュースレター197号「京都のまちを元気にする、空き家の再生・活用に取り組んでいます!」の記事で紹介しました、空き家再生により実現した宿屋「吉祥庵」において、8月21日に地域の地蔵盆が開催されました。
 吉祥庵はオープンまでのプロセスにおいても地域の方々とコミュニケーションをとりながら事業を進め、オープン後も地域コミュニティに調和し、貢献できる施設として運営されています。
今回、その一環として、地蔵盆の会場として吉祥庵が活用されることとなりました。
 普段は宿泊者が落ち着いた空間で過ごす宿屋の居室は、射的やスマートボールの会場となり、子ども達の笑い声でいっぱいになりました。
 これまで吉祥庵のある町内のお地蔵様は掛け軸に描かれたお地蔵様で、毎年役員さんの持ち回りで地蔵盆会場が設定されていたそうです。今年からは、吉祥庵が会場となったため、役員さんの負担も軽くなり、地域の方々にとても喜ばれていました。
 地蔵盆は、地域の子供たちが、地域の大人たちに見守られながら育つ、まちとして大切な伝統行事です。地蔵盆がこの地域でこれからも持続的に取り組まれることは、この地域の未来を守ることになると思います。吉祥庵がそのためのきっかけとなっているであろうことが喜ばしく思います。
 空き家の活用が全国で取り組まれる中で、単純に活用が進めば良いというのではなく、空き家活用がまちの活性化や課題解決のきっかけとして作用する取り組みが広がることが重要です。