アルパックニュースレター200号

「体験交流型」で摂津峡に新たなムーブメント!

執筆者;地域産業イノベーショングループ/武藤健司・片山麻衣

 高槻市では、摂津峡周辺の地域資源、歴史等を活用し、観光振興と環境保全の両立を図りながら地域振興・活性化を推進しています。アルパックは、一昨年度から摂津峡周辺活性化プランの策定や推進などのお手伝いをしています。
 今年度は、「体験プログラムを通じた摂津峡周辺の魅力発信」、「地元や市民団体等の参画」を目的に、高槻市観光協会が主催となり、2つのイベントを開催しました。その様子をご紹介します。

歩いて、食べて、寒天を学ぼう!

 高槻市中心部から北へ車で約20分行くと、目の前には自然豊かな田園風景の原地区が広がります。 原地区では、京都伏見から伝えられた寒天の製法が広がり、寒天業が盛んに行われていました。現在、寒天づくりは行われていませんが、当時使われていた天場(寒天小屋跡)が残っています。


 

 10月22日(土)。当日は心配されていた雨も降らず、子どもを含む25名の参加者(女性中心)が集まりました。地元団体のガイドのもと、原地区の寒天の歴史を学びながら、寒天小屋跡や原八景をめぐり、途中、畑中農園の甘酒で、ほっと一息。昼食は、地元自治会に提供いただいた黒枝豆、かぼちゃ等を使った寒天料理(棒棒鶏、黒枝豆のにこごり等)です。棒棒鶏は、まんぷくカフェの指導のもと、参加者自身が突いたところてんにきゅうり、鶏肉等をトッピングしていただきました。ところてんが出てきた瞬間は、スカッと気持ちがよく、参加者からも「おぉ!」と歓声が上がり、楽しんでいる様子でした。また、自分が突いたところてんは、格別においしく感じました。  おいしいものを囲み、ガイド、参加者どうしの会話も弾んだ楽しい1日となりました。
 今後も、様々な団体と連携し、摂津峡周辺へ多くの方に訪れてもらえるよう、検討したいと思います。
(片山麻衣)


 

 

 

かつての戦場でチャンバラ合戦!-三好山の乱-

 摂津峡公園の東側にある三好山(標高約180m)。戦国時代には、三好長慶などが城主となった「芥川山城」があり、政治の拠点として栄え、現在も石垣や土塁などが残ります。近年は、地元の活動などにより、山頂からの眺望も開け、登山道にサインが設置されるなどの取組が進んでいます。
 企画会議では「摂津峡や三好山だからこそできる企画」、「三好山は登りたい」、「歴史も伝えたい」、「子どもが楽しめるもの」、「安全性はもちろん確保」など難航しましたが、最終的には「チャンバラ合戦を通じた魅力発信」に落ち着きました。企画の特徴は、チャンバラ合戦の前に、三好長慶に扮したスタッフから、侍となるために3つの修行を与える((1)三好山に登り体力をつける、(2)歴史を学び知力をつける、(3)剣術を学ぶ)というストーリーです。
 10月29日(土)のイベント当日、課題となる広報も強化した結果、54名(大人23名、子ども31名)もの参加がありました。高槻観光ボランティアガイドによるガイドはクイズ形式で、三好長慶役が「あっぱれ」、「修行が足りんようじゃ」と参加者を奮起させます。背後には家来役で、甲冑を着た「三好芥川城の会」が盛り上げるなど、雰囲気にもこだわりました。


 

 

 修行を終えて下山し、摂津峡公園の桜広場でいざチャンバラ合戦!日本各地でチャンバラを通じた遊びや地域活性化イベントを展開するNPO法人ゼロワンが進行します。命に見立てたボールを肩につけ、スポンジ製の刀で落とします。体当たりや落ちたボールを付け直すなど、「武士道に反することは禁止」という分かりやすいルールです。団体戦や個人戦など、大人も童心にかえり白熱のバトルが繰り広げられました。 試行錯誤の初開催でしたが、参加者の満足度も高く、何より、各団体が補い合い、それぞれの持ち味が発揮できた点が大きな成果でした。第2弾へと継続・発展できるよう、これからも検討を進めます。
(武藤健司)
*当日の様子は、こちらでご覧ください。
http://open-takatsuki.jp/blog/304/


 

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2016年11月1日発行

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