レターズアルパック209号
共同の福祉とは実利と安心
動かすのは、奉仕のこころと冷静な実務
他者への奉仕
昨年11月30日、26年の歴史に幕を閉じ、建築士事務所厚生年金基金が解散。12月1日「建築士事務所企業年金基金」が発足しました(写真:基金だより最終62号)。
隠岐で「地域」を見つめていた私達は“過疎”そして出生減少による“第二の過疎”、そして高齢社会へと続くことは分かっていました。アルパック創業2年目でした。翌3年目に京都中小企業家同友会創立。自身が資本金150万の零細企業。中小企業支援への奉仕が社長・会長の職責になりました。
高度経済成長の中、営業に力を注ぎましたが、それだけで社員の福祉は守れるか。議論し摸索しました。創立25周年にもなると、賢くなりました。一歩踏み出しました。
「建築士事務所厚生年金基金」は、1992年(平成3年4月)、既にあった東京・大阪以外の地域を対象に、日本建築事務所連合会(日事連)と日本建築家協会(JIA)が共同して設立しました。JIA千葉の鶴巻昭二さんがキーパーソンでした。
年金、即ち福祉の世界にも小さくない「格差」があります。最低は零細自営業者。いわゆる1階の国民年金だけ。2階は厚生年金。3階には「年金基金」と公務員・教員などの共済。大企業の共済はもっと豊かです。病院や保養所まで持っています。年金基金の掛金は全額企業負担。利益留保にもなる。給付を受けるのは退職者ですから、現役の社員は存在にも気づかないものです。
第10期(2010年)から高坂取締役が理事を勤めました。理事はその都度上京し、資金運用はじめ経営を監督します。立派な建築家の方々がほぼ無報酬。つまり時間・労力にお金まで費やしてのご奉仕です。報酬は会計・財務・経営の知識とスキルを獲得すること。
自分の社員と仲間たちの老後の安心へ、共同の福祉を闘いとるのは「他者への奉仕の精神」です。
レターズアルパック209号・目次
特集「とことん」
- 特集「とことん」/レターズアルパック編集委員会
- 特集「とことん」子どもたちがとことん遊びたくなる「プレイパーク」/竹内和巳
- 特集「とことん」食品ロス対策をとことん考える/長沢弘樹
- 特集「とことん」路上をとことん使い倒す、ホーチミンのパブリックライフ/坂井信行
- 特集「とことん」スラドレッドがとことん好きなスロベニアン/岡崎まり
- 特集「とことん」マンホールカードをとことん集めてみる/中村孝子
今、こんな仕事をしています(業務紹介)
- 臨済宗大本山妙心寺の総合防災事業が完成しました/高坂憲治
- 「おおさか農空間づくりプラットフォーム」が開設されました。/原田弘之
- 空き家の流通促進に向けた民間事業者によるプラットホームが立ち上がります!/橋本晋輔
- 産地が学生を育て、学生が産地を発信!/武藤健司
- 京都市の宿泊業における雇用の安定に向けた調査研究から/江藤慎介
- 上山高原で「べっぴんさん」の茅の出荷が本格スタート/駒和磨
新人紹介
きんきょう&イベントのお知らせ
- 関西文化学術研究都市への想い愛するふるさとのために持続可能なまちづくりを/三輪泰司
- 共同の福祉とは実利と安心 動かすのは、奉仕のこころと冷静な実務/三輪泰司
- 日本とベトナム、良き隣人としての未来をめざす~ベトナム企業視察の感想を踏まえて~/杉原五郎
- シンポジウム「スポーツ産業による関西の活性化」6月30日(土)梅田で開催/高田剛司








