アルパックニュースレター159号

近況―地域を沸かすNPO

執筆者;取締役相談役/三輪泰司(NPO平安京・代表理事)

 10月31日(土)、スタンプラリーのお手伝いをしました。

NPOは忙しい

 NPO平安京は、京都アスニーを出発して最初のポイント・平安宮内郭回廊跡と終点の北野天満宮、と途中のガイドを担当しました。
 参加者350人といっても、初めはまだ散らばっていないので、案内、説明、スタンプは行列です。お年寄りから子ども連れ、それに意外に若いカップルが多かったです。(記事・京都新聞)
 今年、考古資料舘開館30周年を記念して、「京都・秀吉の時代」をテーマに記念事業を展開する京都市埋蔵文化財研究所主催のスタンプラリー「聚楽第と御土居を巡る」です。考古資料舘を拠点に活動しているNPOたちの「西陣地域の町づくり協議会」が共催というわけです。聚楽第は秀吉が、天正15年(1587年)に築城し、翌16年4月に上杉景勝・直江兼続が、ここで秀吉に会っていますが、僅か10年で跡形もなく壊され、よく判らないのです。じゅらくだい倶楽部さんは、聚楽第跡を担当し、協議会がハイテク技術を得て複写した、「豊公築所聚楽城之図」を北野天満宮に展示しました。これは江戸末期天保14年(1843年)に名倉希言という学者が描き、明治に模写され、(財)聚楽教育会が所蔵、市の歴史資料館に寄託されていたものです。


 

NPOは進化する

 NPO平安京では、すごろくを2つ作り、内郭回廊跡のポイントで展示しました。(記事)
 河合誠治さん作は平安京全体、2.6×1.8米、羅城門を振り出しに大極殿で上がり、原田稔博さん作は平安宮で朱雀門が振り出しで、大極殿で上がり。5ヶ月がかりの力作です。鴻臚館で止まったら1回お休みなんて、愉快です。
 2年前にNPO平城宮跡サポートネットワークさんの真似をしまして、A4版の「平安京かるた」をつくりました。会員は多士済々。考証も加え勉強します。小学校への出前もしています。


 

NPOは羽ばたく

 11月1日(日)大将軍八神社で、新型インフルエンザ封じのツアーをしました。遂に神頼みです。大将軍八神社は平安京の西北を押さえる方除け守護です。80体もの神像はそのうち、国宝になるのではないでしょうか。(記事)
 どこで知られたのか、大入り満員でNHKも取材に見えました。
 11月15日(日)、府庁旧本館正庁での「連続観光講座第2回」も超満員でした。11代小川治兵衛さんに植治の庭を語って頂きました。7代小川治兵衛は、万延元年乙訓郡神足の生まれ。私の父方は同じく神足です。ご縁ですね。
 12月13日、同志社大学新町校舎で、日本協働政策学会が設立され、山田啓二知事らの記念シンポがありました、地域再生・協働を研究されることはけっこうなことです。要するに、愉快に楽しく地域を「沸かす」ことでしょう。「実践的探求」で行きましょう。