アルパックニュースレター182号

きっかけは、地域自慢を見直すこと

執筆者;地域再生デザイングループ 森岡武

 兵庫県三田市の玄関口、JR三田駅前を会場として開催される三田バルは、今年3年目をむかえ、10月12日(土)に開催されました。まちの賑わいを取り戻そうとするイベントとして徐々に定着しつつありますます。
 この駅前を含む本町、屋敷町とよばれる中心市街地では、賑わい再生に向けたアイデア出しに余念がありませんが、何から始めたら良いのか打つ手に困り、結局動けないというジレンマに陥っています。そこで地域の自慢から見直そうと始めたのが、三田バルの日にあわせて企画・実践した「三田まちなかふぇすてぃバル」です。
 だんじり祭りを展示する、幻の三田城を復元する、建物として雰囲気がある自慢の公民館を使う、ガイドツアーでまちなかを練り歩くといったもりだくさんの内容で、「地元発意で無理なく続けられること」をポイントに企画しました。
 だんじり祭りは、祭りの前日からカメラマンが入り込み、ひたすら写真を撮り、撮った写真を地域で展示をしました。
 幻の三田城の復元では、地元の建築家が図面を起こし模型・試作をつくり、地元の段ボール事業者から段ボール板を300枚無償提供いただき、子どもと一緒に仕上げを行いました。


子どもと一緒に城づくり

復元した幻の三田城

 公民館では1枚の紙からカブリモノを作り「変心」するワークショップを開催しました。女性は普段、お化粧で変身しているので、ハマるのは変身に飢えている子どもと男性でした。このまちも変身を求めています。 今回の目的は、外への発信ではなく、地域に暮らす人が地域を見つめ直し、会話をし、「考えてまちを使う」ということです。手伝ってくれる人に声をかけ、自ら空き店舗・空き家の所有者に話しをし、自分たちで取り組みたいことをまとめる。きっかけは小さな動きですが「続けよう」「次は何?」といった声があがり始めました。次は3月に予定している「おひなさまロード」でお出会いしましょう。


ワークショップの様子

カブリモノで変心!