アルパックニュースレター187号

名古屋に2軒の店舗付き集合住宅が竣工しました

執筆者;名古屋事務所 間瀬高歩

シエルブルー栄(名古屋市中区栄)

 平成26年3月、名古屋市中区栄4丁目に店舗付き集合住宅が竣工しました。建物は「CIEL BLUE SAKAE(シエルブルー栄)」と名付けられ、地下1階~地上2階はテナント(最大6区画)、3階~12階は賃貸住宅98戸(うち11階と12階はメゾネットタイプ)の構成です。
 シエルブルー栄は、名古屋の都心部「栄」にあり、昼夜を問わず人が行き交い、賑わいのある地域に立地しています。中区栄4丁目周辺は、中区役所、中日ビル、昭和ビルなどの官公庁・オフィスビルが立地していますが、名古屋の目抜き通り「広小路通」から南のエリアに入れば、名古屋の繁華街の一つで「女子大小路」や「栄ウォーク街」と通称されている界隈があります。シエルブルー栄が建設される以前の土地利用は、中国大飯店という中華レストランが営業していましたが、閉店後は平面貸し駐車場として低未利用地の状態が続いていました。この度、事業主の(株)アトリウム・(株)エー・アイ・シーが開発を手掛けられ、再び街の活性化に資するような事業が展開されています。
 設計時の近隣説明では、シエルブルー栄の事業が展開されることによって、「街が活気づくので期待している」「シンボルになるような建物をつくって欲しい」などの賛同するご意見を多く頂きました。
 ビジネス街と繁華街の接点に建つ店舗付き住宅として、地域の方々に永く親しまれればと思います。


シエルブルー栄

やごと光風観(名古屋市天白区八事)

 同年3月、名古屋市天白区八事に店舗付き集合住宅が竣工しました。建物は「やごと光風観」と名付けられ、1階はコンビニ及び住宅共用部、2階~6階は学生専用賃貸住宅34戸の構成です。天白区八事の周辺は、名古屋大学、中京大学、南山大学、名城大学など多くの大学が立地しており、学生たちが行き交い、若い活気が感じられる地域です。建設地の周辺は地下鉄八事駅や大型スーパーが近接する利便性の高い場所であり、八事の丘陵地を南に下れば閑静な住宅地がひろがっています。建物名称の「やごと光風観」は、入居される学生が「やごと」の街で、新しい「光や風」を「観る」ことができるようにとの願いを込めてオーナーが名付けられました。
 やごと光風観では、オーナーの建設スケジュールが短工期であることが前提条件でしたので、構造・工法は、1階は鉄骨在来工法、2階~6階は鉄骨ユニット積層工法としました。鉄骨ユニット積層工法は新潟の鉄骨メーカー(株)サトコウのSSUT工法によるものです。SSUT工法により、着工から竣工まで5ヶ月間の短工期による事業化が実現できました。
 竣工後、やごと光風観の入居契約は即満室になりました。今後、多くの学生が新しい生活をスタートする住宅として末永く利用されればと思います。
 オーナーは異なりますが、同時期に2軒の設計監理を担当させて頂きましたご縁と、完成に向けてご尽力頂きました関係者の皆様に心から感謝致します。


やごと光風観

やごと光風観 鉄骨ユニットの建方状況