レターズアルパック204号
ベトナムの農業と食の販売(マーケット)を視察してきました
執筆者;地域産業イノベーショングループ 原田弘之
5月末にベトナムに行ってきました。日本と較べて物価は約5分の1、所得差はさらに大きいようですが、まちは若者、家族層が非常に多く活気に満ちており、まさに高度経済成長中という印象を持ちました。
農業の視察場所は、中部にあるフランス植民地時代に避暑地として開発されたダラット。標高千~千五百メートルの高原都市で、昼夜間の気温差も大きくて農業に適しており、ベトナムの国内外も含めて、この業界ではあこがれの地とも言われています。丘陵地はビニールハウスで覆われ、その中で菊などの花、トマト、イチゴ、葉物野菜などが栽培されています。多くは家族経営ですが、少数ながら法人経営もあり、訪ねた写真の農場は、農業生産の国際認証であるグローバルGAPを取得し、観光客を受け入れ、収穫体験や販売も行っていました。資本協力はここの場合はオランダ企業でしたが、他では日本やフランスなどのケースも見られました。
一方、販売及び消費地としてホーチミンを訪ねました。伝統的な市場での販売も健在ですが、近年、スーパーマーケットでの販売が伸びてきているようです。特に、郊外ニュータウンにはイオンモールなどの大規模商業施設が増え、その中に、イオンやオーガニックショップ、コープなどが入っています。産地や生産法人を限定したものやVietGAP(ベトナム版GAP)認証の野菜を販売しています。中産階級が増える中で、食の安全への関心が高まっているようです。
日本からベトナムを訪問して肌身に感じたことは、農業生産側も消費側も、日本と比較して、成長への欲求が非常に高く、元気だということです。今後、日本とベトナムがWin-Winになるような仕事を模索したいです。
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レターズアルパック204号・目次
2017年8月発行
特集「涼む」
- 特集「涼む」/レターズアルパック編集委員会
- 京の山紫水明を体感する鴨川納涼床/水谷省三
- ベトナムでの涼み方/堀口浩司
- 環境に負荷をかけず涼やかに暮らす~環境共生住宅「聴竹居」の魅力と我が家(賃貸)の断熱DIY/竹内和巳
今、こんな仕事をしています(業務紹介)
- 空き家だった八幡町家の新たな一歩がはじまります/松下藍子
- ベトナムの農業と食の販売(マーケット)を視察してきました/原田弘之
- 「おいしさ」の正体は?「おいしさ」の見える化で農産物をPRしよう/渡邊美穂
地域に寄り添って地方創生を考える
うまいもの通信
きんきょう&イベントのお知らせ
- 太秦をオシャレでエッジのたった街に「太秦light商會」/戸田幸典
- 学研都市37年~新しい都市づくりの主体/三輪泰司
- 奥河内くろまろの郷が道の駅になりました/鮒子田稔理
- 子育てしながら頑張ってます!/岡崎まり・依藤光代
- 計画行政学会研究大会「グローバル化の進展に伴う人と物の流れから関西の近未来を考える」が開催されました/丸井和彦











