レターズアルパック208号

アルパックのルーツを巡る旅

執筆者;建築プランニング・デザイングループ/鮒子田稔理

 「例年になくしぶとい冬将軍が居座り続ける中、「アルパックのルーツを訪ねる旅」として但馬方面へ所員一同行って参りました。
 但馬地域は兵庫県北部に位置し、山陰海岸国立公園や水量豊かな円山川など抜群の自然環境に恵まれています。降雪量が多く、但馬地方でよく言われる「弁当忘れても傘忘れるな」との言葉をこの旅でも実感しました。
 アルパックでは、但馬地域で数多くのプロジェクトに関わってきました。特に城崎は創業当初より縁が深く、故西山夘三京都大学名誉教授の下、城崎温泉のまちづくりから外湯の設計にも携わり、今も「鴻の湯」「地蔵湯」は当時の姿のまま地元民や観光客に親しまれています。
 元々城崎は地形上の理由で田畑が少なく、貴重な資源である温泉源が湯島区民の共有財産として大切にされてきました。温泉源は集中管理され、旅館の内湯や外湯すべてに圧送式パイプで温泉が送られています。まちを貫く「共存共栄・互恵互助」の精神は大正14年の北但震災からの復興にも生かされ、まずは外湯の復興から始まり、まちは不死鳥のようによみがえりました。今回宿泊した油筒屋(ゆとうや)旅館の門構えも震災を教訓にコンクリート柱で造られています。


城崎温泉 地蔵湯

ゆとうや旅館の門構え

大谿川

 まちの中央を流れる大谿川に掛けられた弓型橋にもそれぞれ個性あふれる欄干や親柱がデザインされています。この情緒ある景観をじっくり楽しむには少し雪が多すぎましたが、暖かくなる頃には雪が桜に変わり人々の心を和ませてくれることでしょう。
 今回の旅では城崎だけではなく、出石で伝統的建造物群保存地区の街並みを散策した他、コウノトリの郷公園~浜坂~湯村温泉を巡りました。浜坂では、新温泉町山陰海岸ジオパーク館 館長谷本勇氏の楽しく興味深いジオパーク解説を拝聴し、 湯村温泉では、元役場職員の中村さんと短い時間でしたが旧交を温めることができました。
 たくさんの人や地域に支えられて歩んできた50年の足跡を駆け足で振り返り、さらなる一歩を踏み出していきたいと思います。


谷本氏によるジオパーク解説

コウノトリ

レターズアルパック208号・目次

2018年3月発行

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