レターズアルパック211号

空き家を「負動産、地域の厄介もの」にしないための備え~空き家になる前から備えましょう

執筆者;地域再生デザイングループ/大河内雅司

 実家で空き家問題が発生し、実践が求められたのですが、備えがなかったために、大変苦労しました。
 空き家になる前(家を使っている段階)から、備えが必要であることを実感しましたので、実体験をもとに考えてみます。

備え1 実家に帰ったらご近所に挨拶をしておく

 岐阜の実家では、父が入院中で母のみが暮らしていました。母が朝から電話に出ないので不安になり、ご近所さんに様子を見に行ってもらったところ、心配的中、過労で倒れており、両親ともに入院になりました。いざという時は、遠くの血縁より、近くの地域縁が頼りです。近所づきあいをしていれば、空き家の様子もみてもらえます。

備え2 実家の印鑑、通帳、登記簿などを確認しておく

 実家から離れて暮らしていたため、相続人としてこれらの状況が全く把握できていませんでした。両親が共に入院したため、余計に慌てることになりました。いざという時に備えて、書類などの大切なもの、財産などについて親から聞いておく必要があります。

備え3 家財整理や処分を手伝って身軽にしておく

 退院後、介護のために両親を京都へ呼び寄せたので、実家は本格的な空き家になりました。
 近くに住んでいないことから実家の管理が難しく、庭木の剪定費用や納税などの負担もあり、空き家は負動産であることを実感することになりました。そこで、空き家を賃貸することにしたのですが、家財の処分は大変でした。親が入院や福祉施設に入所してしまうと、空き家対策の意思決定ができず、親が亡くなるまで空き家が長期化しがちです。親が元気なうちに、家財の整理を手伝って、身軽にしておく必要があります。

備え4 お寺さんやお墓についても聞いておく

 実家では、近くにお墓の用地を買っており、誰も入っていないのですが、仏壇もありました。お墓はお寺に返すことになり、お寺さんと引越業者に来てもらって仏壇専用の引越も必要になりました。

備え5 お盆や正月は実家に集まって空き家対策の話題を

 親は子どもに心配を掛けたくない気持ちから、空き家対策には触れたがりません。実家の空き家を「負動産、地域の厄介もの」にしないために、親世代、子世代の両方に備えが必要です。お盆や正月は実家に集まって、空き家対策について話し合い、備えを進めてはどうでしょうか。


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2018年9月発行

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