アルパックニュースレター179号

番茶スイーツの楽しみ方

執筆者;地域再生デザイングループ/嶋崎雅嘉

吉野大淀・日干番茶

 素朴で庶民的な味わいの番茶は、お煎餅やお饅頭と一緒にいただくと幸せな気分になります。また、寒い日に熱々の番茶でほっとするのもよいですし、暑くなるこれからの季節は水出しの冷やした番茶も麦茶とは違ったさわやかな味を楽しめます。
 奈良県の吉野郡大淀町・中増地区では、江戸時代前より天日干しの番茶『吉野大淀 日干番茶』(よしのおおよどにっかんばんちゃ)が生産されています。中増地区は赤土で地力が強いため味が濃いお茶に仕上がります。
 この日干番茶は煎茶に比べて渋みや苦味成分が少なく、胃にやさしく飲みやすいお茶です。今、その番茶を使ったグルメ・スイーツが大淀町で売り出し中ということで、早速楽しんできました。

番茶スイーツうまし!

 まず、吉野路大淀iセンター(道の駅)。ここでは、なんといっても「番茶ソフトクリーム」を楽しめます。番茶パウダーが仕上げに降りかけられており、番茶の奥深い風味が濃厚な味わいを醸し出しています。ここでは、そのほかに「番茶わらびもち」「番茶ラスク」「番茶あん食パン(今回の取材では売り切れでした)」などが楽しめます。そして、番茶グルメだけでなく大淀町全域から持ち込まれたいろんな旬の農作物が所狭しと並んでいますので、そちらも楽しめますよ。私は、わらび(あく抜き用の灰もついてます)を買って家でおひたしにして食べました。初夏を感じる爽やかな味が美味でした。
 次に向かったのは、大淀町のスイーツの名店「La peche(ラ・ペッシュ)」さんです。ここでは、番茶の入った「マカロン」を楽しんでください。番茶以外にもいろんな種類のマカロンがあり、おしゃれな味が楽しめます。そのほかに、「番茶サブレ」「番茶メレンゲ」「番茶ロールケーキ(要予約)」などがあり、どれも美味しい逸品です。
 その次に、これらのスイーツに入っている番茶が生産されている「嘉兵衛本舗」さんのところへ向かいました。初夏の青空の下、茶畑の緑が美しい里の風景が広がっています。この景色の中で生産される番茶が美味しいスイーツとなって多くの方の舌を楽しませているのですね。
 大淀町の番茶スイーツは、大淀町商工会のホームページからもお取り寄せできますので、お中元の品選びなどにもいかがですか?是非、みなさんチェックしてみてください。
大淀町商工会
URL:http://www.ooyodo.org/



番茶の楽しみ方

○番茶は香りを楽しむために熱湯で淹れるとおいしいです。
○網のついた深蒸し茶用の急須でスプーン山盛り3杯が目安です。
○熱いお茶をいただくために大きい湯飲みでお楽しみください。
○最初の一煎しか淹れずにしばらく飲まない場合は急須のまま冷蔵庫に入れておくと茶葉の劣化を遅らせて二煎目もおいしくいただけます。

◇吉野路大淀iセンター
奈良県吉野郡大淀町芦原536-1
営業時間:8:00~18:00(火曜定休)
http://yoshinoji-oyodo.com/
◇La peche(ラ・ペッシュ)
奈良県吉野郡大淀町新野190-1
営業時間:9:30~18:30(火曜定休)



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2013年6月1日発行

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