アルパックニュースレター197号
コミュニティデザインによる南港ポートタウンの魅力発信!
都市・地域プランニンググループ/橋本晋輔
南港ポートタウン(以下、南港PT)は、昭和52年にまちびらきされた大阪市住之江区にある高層住宅のみのニュータウンです。全国で唯一といわれる「ノーカーゾーン」の導入、電線地中化、ごみ収集車両を使用しない「ごみ管路輸送システム」、無人走行システムによる「ニュートラム」など未来居住空間の創造を意図したまちとして注目されました。
まちびらきから40年近く経過し、平成22年には人口がピーク時から約4割減少し、約2.3万人と人口減少、少子高齢化が加速しています。
そこで住之江区では「咲洲ウェルネスタウン計画(平成27年度開始)」を住民とともに策定、南港PTを住民主体でプロモーションしていくこととしており、アルパックでは計画策定支援とコミュニティデザインによるプロモーションの支援業務に携わっています。
プロモーションを実施するにあたり、南港PTの4つの地域活動協議会、また若手住民、相愛大学、森ノ宮医療大学からなる「咲洲まちづくりプロジェクトチーム(通称:咲くまちPT)を組織し、イベント部会、魅力発信部会、ウェルネス部会の3つの部会に分かれ「若いカップルやファミリー層をターゲットに南港PTの居住地としての魅力を伝え、将来の移住・定住につなげること」を目的に活動しています
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南港ポートタウンの魅力を伝えるイベント「ファミフェスin南港ポートタウン」を開催しました!
イベント部会では、3月27日(日)南港PT内の公園などを舞台に、「ファミフェスin南港ポートタウン」を開催しました。イベントはステージでのT-rexショーやキッチンカーによるフードスペース、アクセサリーづくりなど住民の特技を活かしたワークショップブース、まちなかを歩いてまわるシールラリーなど盛りだくさんの内容で、地域内外から非常に多くの方が来場されました。
イベントの目的は地域外の若いカップルやファミリー層にニュータウンである南港PTに来てもらい知ってもらうこと、また将来住みたいと思ってもらうことです。咲くまちPTでは、その目的を達成するため、どのコンテンツが地域外の若い世代に訴求するのか、色々と悩みながら検討を重ねました。
今年度も「自分たちで続けられるプロモーション」を目指して、イベント内容はもちろん、体制などについても検討を進める予定です。

子供たちに大人気T-rex ショー
南港ポートタウンの魅力満載・生活情報満載のウェブサイトとPR映像が完成しました!
魅力発信部会では、南港PTの魅力情報の集積機能としてのウェブサイト「ナンコウスタイル(http://nanko-style.osaka)」を核として、ウェブサイトへのアクセスを誘導するためのインパクトのある「PR映像」、「ポスター」「フライヤー」の作成に取り組み、3月に完成しました。

ウェブサイト「ナンコウスタイル」の画面
企画・出演・編集・裏方すべて南港PT住民で作成
南港ポートタウンの魅力である「人情味」と「ノーカーゾーンを含めた子育てにやさしいまち」をコンセプトに、それぞれ「買い物片道1時間!?いやそんな不便なとこちゃうんですよ」と「まち全体が我が家のリビング!?」をテーマに映像とポスターを作成。すべてを咲くまちPTと住民などのご近所クリエーターでつくりあげました。
作成した映像は大阪市交通局南港ポートタウン線に6月以降に導入される新型ニュートラム車両のデジタルサイネージでも放映される予定です。

「ナンコウミーツ」では住民が南港PTの魅力を語る
南港PTの魅力情報の集積地としてのウェブサイト
南港PTの魅力を様々な視点から伝える映像・情報・写真などのコンテンツが盛りだくさんのウェブサイト「ナンコウスタイル」も制作しました。企画・取材・編集・発信はすべて南港PT住民によるものです。
特徴的なコンテンツとしては、「南港PTの魅力的な住民100人と出会える」をコンセプトに「私が南港に住む理由」をテーマにしたインタビュー映像『ナンコウミーツ』や季節ごとに開催している写真撮影まち歩きイベント「南港PTフォトピクニック」で撮影された写真や、「咲くまちフォトレポーター(写真・カメラ好き住民からなる南港PTの魅力発信レポーター)」が日常的にInstagramに投稿している写真を集約した『ナンスタグラム』などがあります。
その他にも、「将来住みたい」につなげるために不可欠な教育、病院、子育て情報も掲載しており、来年度以降に向けて、「住みたい」と考える人へのワンストップ相談窓口の開設も検討しています。
みなさんもぜひ一度ウェブサイト「ナンコウスタイル」にアクセスしてみてください。
http://nanko-style.osaka

まち全体が我が家のリビング!?
![]() 買い物片道1時間?!その実態は? |
![]() これらの映像・コンテンツは全て住民達でつくりました! |
アルパックニュースレター197号・目次
アルパックチーム紹介
ひと・まち・地域
- 「東北を旅して、日本を考える」~うまいもんがいっぱい、三陸へ行こう。~/高田剛司・片野直子
- コミュニティデザインによる南港ポートタウンの魅力発信!/嶋崎雅嘉・戸田幸典・橋本晋輔
- 京都のまちを元気にする、空き家の再生・活用に取り組んでいます!/杉原五郎・松本明・嶋崎雅嘉・戸田幸典・竹井隆人
- コミュニケーションツールとしてのまちづくり条例-門真市まちづくり基本条例づくりに関わって-/坂井信行・水谷省三・中井翔太・羽田拓也
- (仮称)此花区エクソダス大作戦~此花区民は大阪城をめざす!~/清水紀行・石川聡史・松下藍子・中井翔太・坂井信行
- 地域から少子高齢化への対応を考える その16~人口増加の参考になる可能性がある基礎的自治体/森脇宏
- ネパール・ゴルカ地震から1年/堀口浩司
きんきょう
- 伝承譜 その2 継承者の心構え/三輪泰司
- 高槻市の摂津峡が盛り上がっている!その2/片野直子・高田剛司
- 南河内郡太子町~健康づくりの取り組み紹介/中井翔太
- 「ママ起業」と子育て中の母親の生活満足について~職場復帰のご挨拶~/依藤光代










