レターズアルパック205号

特集「秋の夜」
ちょっぴりミステリアスな銭湯ナイトツアー

執筆者;企画政策推進室/中村孝子

 暑くもなく寒くもなく、そして夜空に輝く美しい月。秋の夜は、まち歩きに最適です。
 銭湯が大好きな私は、近所の銭湯に行くだけではなく、各地の銭湯ツアーに参加したり、旅にでても一日の締めくくりは必ず銭湯です。
 その魅力は、背景画(タイル絵、ペンキ絵)、タイル、のれん、番台、桶、宮造り建築(唐破風と懸魚)、格天井、柳行李、釜形ドライヤー、広告入りガラスなど挙げだしたら切りがありません。それらはどれも職人技が光る芸術作品です。もちろん地域の人々の大切な交流の場でもあります。銭湯は古くからある日本の良き文化であり残すべきまちの財産です。
 さて、京都から大阪に通勤している私は、実は大阪のまちを知りません。なので、最近、会社帰りにまち歩きを兼ねた銭湯巡りを楽しんでいます。事前に最寄り駅と銭湯までの道順をざっくり調べ、訪れるまちの先入観をなるべく持たないように出かけます。初めての駅で降りた瞬間、心は旅人になり、銭湯目指したミステリーナイトツアーがスタートします。知らない道をジグザグ進み、路地や商店街を歩いているとレトロな建物や看板に出会います。あちこち迷うのも楽しみのうちで、ミステリアスでわくわく感が倍増します。そして、薄暗い夜道に浮かび上がるランドマークの煙突を見つけ銭湯にたどり着くと完全にノックアウトされます。


まち歩きで出会ったパルナス店舗跡(大阪市生野区)

 大理石をふんだんに使った大阪式の浴槽にざぶーんと入浴し、時には他のお客さんとおしゃべりしながら、ゆっくり流れる時間を楽しみます。お風呂上がりにはもちろん冷たい牛乳です。その後もまち歩きを続け、めぼしい店を見つけたら遅い夕飯をいただきます。それからようやく帰路に着く。これぞ、私の秋の夜長の楽しみ方です。


レトロな銭湯外観(大阪市旭区 錦水湯)

レターズアルパック205号・目次

2017年9月発行

特集「秋の夜」

今、こんな仕事をしています(業務紹介)

地域に寄り添って地方創生を考える

きんきょう&イベントのお知らせ

まちかど