アルパックニュースレター177号

エネルギーの「見える化」!
豊中市での市民向け省エネ推進社会実験

執筆者;環境マネジメントグループ/山﨑衛・中川貴美子・森野真子・畑中直樹
公共マネジメントグループ/石井努

 東日本大震災以降、エネルギーがより身近に認識されるようになりました。家庭におけるエネルギー使用量削減には、市民一人ひとりが自分の使用するエネルギーを意識できるよう、エネルギーの「見える化」が有効であるとされています。
 豊中市では地球温暖化防止地域推進計画「チャレンジマイナス70プラン」を平成19年度に策定し、コミュニティを重視した取り組みを進めてきました。豊中市での温室効果ガス排出量は特に家庭部門で多いため、家庭での省エネを進めるために、「省エネ相談会」や「家電省エネ診断」、省エネにつながる行動をした方に付与され豊中市内の商店街等で使用できる「エコポイントチケット『とよか』の運用」等に取り組んできました。また、エネルギー会社、商店街、建設業協会、電機商業組合、NPO等からなる「チャレンジマイナス70推進協議会」を設置し、省エネ化を推進しています。特に、建設業協会と電機商業組合には、省エネマイスターとしてご協力いただいております。
 平成23年度からは、省エネの効果を「見える化」して定量的に検証するために「見える化機器の貸出」(定置式タイプと、平成24年度からはインターネットでいつでもどこでもチェックできるタイプの2種類)を行い、社会実験を実施しています。

エネルギーの「見える化」生活

 社会実験の方法は、まず、省エネ相談会や市の公報、特設ホームページを見て興味を持ってくださった方のご家庭に省エネマイスターが伺い、見える化機器を設置します。貸出期間は、定置式が2週間、インターネット活用型が6週間です。期間の前半では、特に見える化機器を意識せず生活していただき、後半は意識して生活していただくことで、効果を計測します。また、電力だけにならないよう、ガスについても日々の使用量をメーターでチェックしていただきます。
 さて、気になる省エネ効果は、電力とガスをあわせて、これまで平均10%程度削減を達成しています。中には、約60%削減という方もいらっしゃいました。参加者からは、「家電の消費電力を全て調べて取り組み勉強になった」、「子どもと一緒に取り組むことができて楽しかった」といったご感想もいただいております。


省エネマイスターの協力で開催した省エネ相談会

結果発表会

 特に熱心に取り組まれた方には、「省エネセミナー」で発表をお願いしています。今年度は2月16日(土)に「とよなか男女共同参画推進センター『すてっぷ』」にて開催予定です。どなたでも参加可能ですので、ぜひお越しください。


見える化機器(定置式)

見える化の様子(インターネット活用型) 資料提供:(株)NTTスマイルエナジー

アルパックニュースレター177号(新年号)・目次

2013年1月1日発行

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