レターズアルパック203号
国内初、竹チップバイオマスボイラーが本格稼働を開始しました
執筆者;サスティナビリティマネジメントグループ 中川貴美子
洲本市〝ウェルネスパーク五色ゆ~ゆ~ファイブ〟に竹チップの燃料を主とするバイオマスボイラーが導入(設計施工:(株)ヒラカワ)され、4月5日に竣工式が行われました。
当社は、基本設計および設計施工業者を決定するためのプロポーザル実施・審査支援、技術監理支援を行いました。
近年、温浴施設等の熱需要ガス消費ある施設のボイラー更新時期に、木質バイオマスボイラーに転換する例がありますが、「竹」を主として本格的にボイラーとして活用する今回の設備は、おそらく全国初の導入となります。
洲本市に限らず、各地の竹林は、筍生産、竹炭や建材等に活用される循環システムのひとつでしたが、時代の流れにより放置竹林が増え、有害鳥獣のすみかとなっていることから、経済的に活用できる仕組みをつくることが全国的に、急務の課題となっています。これまで、竹を燃焼すると、ガラス状の灰が固着(クリンカの発生)することが技術的な課題でしたが、連続燃焼試験をメーカーと協力し実施し、クリンカの発生しにくい竹の燃焼方法を確立、今回の実用化につながりました。計画では、竹林面積4~5ヘクタールに相当する年間140~180トンの竹チップを使用する予定です。また、本ボイラーは、災害時の停電時にもお湯を供給できるようなシステムとなっています。

竣工式の様子
バイオマス利用は化石燃料ボイラーとは異なり、導入してから約1年間はモニタリングし、使い手も使いこなしていく必要があります。導入して終わりではなく、まずは、この1年間、どんな運用がされていくのか見守っていきます。
※本業務はサスティナビリティマネジメントグループの畑中、谷渕が担当しました。

バイオマスボイラーと竹チップ
レターズアルパック203号・目次
2017年5月1日発行
特集「ぶらり」
- 特集「ぶらり」/レターズアルパック編集委員会
- ほっこりとドキドキが共存する京都の路地歩き/中井翔太
- 全国でも珍しい「ノーカーゾーン」のひろがるまち/橋本晋輔
- 「草津川跡地公園」と公園内の集客施設「草津ココリバ」がオープンしました/三木健治
今、こんな仕事をしています(業務紹介)
- 目指せ!「関西インバウンド大賞」/高野隆嗣
- 多機能型障がい福祉サービス事業所「若杉」・グループホーム「あん’ず若杉」がオープンしました/山崎博央
- 国内初、竹チップバイオマスボイラーが本格稼働を開始しました/中川貴美子
- 町内からファンづくり!地元スーパーと連携した特産品の試食販売会/武藤健司
- 都市農業は近くにいる消費者に農産物を直接プロモーションできます!/原田弘之
- 今後の郊外部のまちのあり方を考える/山﨑将也
- ベトナムにおける裾野産業を元気にするために/高野隆嗣







