レターズアルパック203号

今後の郊外部のまちのあり方を考える

執筆者;都市・地域プランニンググループ 山﨑将也

十年来、集約型都市構造への転換がうたわれ、様々な施策が整備されてきています。

 集約型都市構造への転換に向けた施策は、まちなかに人や機能をいかに集めるか、という観点のものが大半で、これまで都市の郊外部をどうするか具体的な検討は十分にはされてきませんでした。
 そのような中で、平成26年の立地適正化計画の制度化などを機に、国において郊外部のあり方が検討されるようになってきており、その一環として全国の自治体に対してアンケートやヒアリングを行い、郊外市街地の抱える課題や対応策について把握しました。
 郊外部といっても、区画整理により整備されたまち、古くからの農村集落など、それぞれに成り立ちや環境が大きく異なりますが、多くの地域で、高齢化、生活関連施設・公共交通利便性の確保、空き家・空き地の増加が課題として挙げられていました。
 その中で、郊外部をいくつかの地域に分類してきめ細かに対応している、あるいは郊外部の中でも人や機能を集めるところを定めメリハリのある対応を行うなど、様々な工夫をこらしている自治体がありました。その一方で、多くの自治体では、高齢化や生活利便性の維持などの課題に対する効果的な対策がなく、苦労している状況が浮き彫りになりました。
 アンケート等を踏まえて、今後の郊外市街地のあり方についてケーススタディによる即地的な検討も実施しました。まちの機能を維持するために規模を縮小する、あるいは分散する市街地を一つに集約する、また増加する空地を市街地の環境改善のために活用するなど、それぞれの地区の状況に応じた対応策やそのための実現化手法について提案しましたが、これらについては、引き続き国において検討が進められていく予定です。
 一連の調査を通じて、地域のことを良く理解した上でそれぞれの地域に応じて最適な方法を考えなければならないという、まちづくりの基本を再認識しました。


更新されないままに拡大していく郊外住宅地の例

レターズアルパック203号・目次

2017年5月1日発行

特集「ぶらり」

今、こんな仕事をしています(業務紹介)

地域に寄り添って地方創生を考える

新人紹介

きんきょう&イベントのお知らせ

まちかど