アルパックニュースレター195号

高槻市の摂津峡周辺が盛り上がっている!その1

執筆者;地域産業イノベーショングループ地域活性化チーム/原田弘之・武藤健司・片山麻衣

 摂津峡は、大阪府高槻市の芥川上流部にある風光明媚な古くからの名勝です。高槻市では、平成26年度に、摂津峡を含む地域の豊かな自然や歴史等を活かし、観光振興と環境保全の両立を図りながら、地域の多様な関係者との連携のもと地域活性化をめざす「摂津峡周辺活性化プラン」を策定しました。
 平成27年度はそのプラン推進のキックオフの年で、さまざまな取組を進めています。ここでは、その中から2つの取組を紹介します。当社はこれまで、そのお手伝いをさせていただきました。


「摂津峡周辺活性化プラン」

「秋の摂津峡ロハスDAY」を開催!

 平成27年11月15日(日)、摂津峡公園の桜広場には約20ブースの地元野菜マルシェやクラフト体験、高槻市内外のこだわりの飲食や物販のお店やキッチンカーが並びました。おもに小さい子どものいる家族連れや摂津峡に歩きに来たハイカーなど、約1,000人が楽しみました。
 摂津峡へのおもな来訪者は、ハイカーなどの中高年層です。夏にはバーベキューや水遊びに来る若者もいるのですが、そのマナーが問題になっていました。そこで、摂津峡への新しいイメージ付与や新しい顧客開拓をしようということで、万博公園などで「ロハスフェスタ」の開催ノウハウを持つ(株)シティライフNEWと連携し、イベントを開催することになりました。「ロハス」という言葉自体は以前から使われていますが、あらためて、「環境と健康によい暮らし」のイメージを摂津峡から発信し、摂津峡自体のブランド構築にも役立てようということです。また、春には「さくら祭り」が何十年も続いているのですが、秋を楽しむ恒例行事としての可能性を検討するねらいもありました。
 当日は、摂津峡周辺の農家団体、飲食店や旅館などの事業者、高槻市のキャンプリーダー、子ども自然体験関係のNPOなど摂津峡周辺の主体どうしがお互いに訪問し合ったり、話したりするなど、地元関係者の交流の場としても機能し、思わぬところでも好評でした。
 恒例行事化に向けては、さまざまな課題がありますが、一歩ずつ前進させていければと思います。


 

 

 

 

「芥川山城de木こり体験・ベンチづくり」を開催!

 摂津峡公園の東側、芥川に囲まれるようにそびえたつ標高約180mの三好山。戦国時代には「芥川山城」と呼ばれる山城がありました。三好長慶などが城主となり、一時は近畿一円を勢力下とするなど、政治の拠点として栄えました(のちに織田信長により侵攻され落城)。


 

 大阪府下では最大規模の城郭を有する山城で、現在も石垣や土塁などが残る三好山。摂津峡周辺活性化プランにおいては、その歴史的価値を再認識し、観光的利用について地域全体の機運を高め、来訪者を受け入れる環境整備を進めることを位置づけています。
 平成27年11月22日(日)、70名近い小学生が三好山に初めて登りました。地元の歴史愛好者から三好山の歴史について学び、間伐による木を使ってベンチを作りました。里山などで子ども向けの体験プログラムを行うNPO法人ノートが主催し、事前の草刈りなど、地元の協力も得て実現したプログラムです。


 

 登山口から山頂までは、子どもでも30分程度で到着できます。スリルある細い道を抜け山頂に到着すると、豊かな自然とともに、市街地や大阪市内が一望できます。力を合わせて完成させた4台のベンチを山頂に設置すると、子どもたちにも達成感が生まれました。「楽しかった」、「また来たい」と、子どもたちにとって思い出深い1日となりました。
 これからも、地域住民など関係者とも連携しつつ、子どもたちが身近な自然を体験できる場として、継続的に取組を行い、地域の歴史と森林を同時に学ぶ場としての取組を継続的に行い、三好山(芥川山城跡)の整備や活用に展開できればと思います。


 

 

アルパックニュースレター195号(新年号)・目次

2016年1月1日発行

新年の挨拶

ひと・まち・地域

きんきょう

うまいもの通信

まちかど