アルパックニュースレター195号

デザインマンホールにハートがずっきゅーん!

執筆者;大阪事務所/中村孝子

 数年前、ふとしたことから市町村によってマンホールの蓋のデザインに違いがあることに気がつきました。最初は、市町村章、まちの花や木などシンプルなものを見かけていたのですが、中には史跡やお祭り、特産品などバラエティに富んだデザインがあることを発見しました。わずか直径60センチの地味で小さな世界が一気に広がっていきました。以来、私は足もとばかり見て歩き、スマホはマンホールの画像だらけというありさまです。
 下水道のマンホールには基本的に「雨水」「汚水」「合流」がありますが、自治体によっては、水道栓、消火栓の蓋までがデザイン化されています。また、駅前や市役所などの公共施設、観光スポット、商店街など、多くの人が利用する道路にはカラーのマンホールも見かけるので、歩く楽しさが倍増します。


小平市

御所市

松原市

太子町(大阪府)

岡山市

豊中市

 さて、色々調べてみると、マンホールのデザイン化は昭和60年に当時の建設省公共下水道課が下水道事業のイメージアップのためスタートしたそうです。全国市町村でのデザイン化は徐々に普及し、最近では、どこでもデザインマンホールを見かけるようになりました。さらにマンホール学会までできています。
 マンホールの魅力は、デザインだけにとどまりません。特筆すべきものとしては、石川県かほく市には「かほくARストリート」なるものがあり、そこにはAR(Augmented Reality=拡張現実)という技術が埋め込まれたマンホールがあるそうで、専用アプリが入ったスマホでマンホール画像を読み取ると映像が流れるそうです。ますますマンホールの魅力にとりつかれる自分がいます。
 先日、東京で開催されたマンホールナイトというイベントに参加してみました。会場は、私のようにマンホールファンでいっぱいでした。そこでマンホールとの出会いを求めて、日本各地を旅する女子たちの存在を知りました。世間では、私たちのような女子を「蓋女」というらしいです。彼女たちに親近感がわくとともに関東中心の活動のようなので、近くに蓋女仲間がいることをうらやましく思いました。求む、蓋女仲間!(笑)
 まだまだ、初心者の蓋女だと痛感しましたが、これからも自分の足で各地を訪れ蓋女の道を歩んでいこうと思います。(つづく)


茨木市

大和郡山市

泉大津市

大阪市

姫路市:消火栓

神戸市:消火栓

アルパックニュースレター195号(新年号)・目次

2016年1月1日発行

新年の挨拶

ひと・まち・地域

きんきょう

うまいもの通信

まちかど