レターズアルパック201号

特集「新しい風」
地域を、同志と変えていく、新しいアプローチに挑戦しています。

 近年、グループが取り組んでいる特徴的なプロジェクトの一部を紹介します。
執筆者;都市・地域プランニンググループ/絹原一寛

「魅力・持続のまちづくりチーム」という一見何をするの?というチーム名を掲げて、数年が経ちました

 手元に、立ち上げ時に作った事業領域を示した図があります。その先の展開を自分なりに構想したもので、当時ぼんやりと思っていた領域が現在では主要な業務を占めつつあります。現在進行形の業務を2つほど、ご紹介します。


図:事業領域

ミナミ御堂筋の沿道企業による会、「ミナミ御堂筋の会」の運営を平成26年度から支援。

 沿道の価値向上を図るべく、ありとあらゆる手を総動員して取り組んでいます。立ち位置は完全に地域側にあり、地域の主体の一員として動けること、行政も一ステイクホルダーとして巻き込んでいけることが、取り組みの自由度を拡げます。今後はいかに事業規模を広げ「マネタイズ」するか、投資を呼び込む仕掛けを作るかが課題で、道路などの公共空間を活用した事業展開を議論しています。これまで多く取り組んできた行政の受託業務とは異なる緊張感と、楽しみがあります。


ミナミ御堂筋の会の定例会、オーナーに事業を提案し、実践へと持っていく

南港ポートタウンにおけるエリアマネジメントの検討。

 咲くまちPTという地域在住の若手でセンスあふれるメンバーと、芦原橋UP MARKETなど各地でのマーケットのプロデュースやリノベーションを手がけるサルトコラボレイティヴの加藤寛之さんとのコラボレーションにより、圧倒的な緑に包まれた空間を活用し、地域をブランディングし、変えていくきっかけとなるマーケットを企画中です。
 この他にもいろいろな地域に関わっていますが、共通する私の実感として、(1)地域の同志と一緒に、地域の側から総意+創意を絵(ビジョン)にして示せるか、(2)地域の抱える課題の解決、さらには価値の向上に資する、ステイクホルダーが乗ってくる提案ができるか、(3)その上で「プロ」が地域に関わり続ける仕掛け(事業)を用意できるか、が重要だと感じています。
 一方で、どの領域、技術で「プロ」としての力を発揮するのか。コーディネーターで終わらない専門性が要求されます。私自身、専門性については正直まだまだ試行錯誤中ですが、これまで取り組んできた景観から、みどり・建築・公共空間・環境などに関心が広がっています。

 馬場正尊氏が「エリアリノベーション変化の構造とローカライズ」(学芸出版社)の中で、「まちづくり」という言葉からの脱却など、様々示唆に富むキーワードを述べておられました。「まちづくり」が目指す本質部分は変わっていないと思いますが、そのアプローチは大きく変化しています。地域側から同志と変革を起こすプロセスに力を注いでいきたい、同時に私たち自身も変わっていきたい、そう考えています。


南港ポートタウンの緑道を活用した仕掛けづくりを検討中

レターズアルパック201号・目次

2017年1月1日発行

特集「新しい風」

今、こんな仕事をしています(業務紹介)

きんきょう&イベントのお知らせ

編集後記

まちかど