レターズアルパック206号
特集「スポーツ」
自治体によるスポーツ施策と働き盛り世代のスポーツ事情
自治体が策定するスポーツ推進計画の策定支援やスポーツに関連する業務について、レターズ201号でご紹介しましたが、こうした業務は、今後増えてくると思われます。
今年度、アルパックでは、奈良県、岸和田市、三田市のスポーツ推進計画の策定、滋賀県の国体会場選定調査としてライフル射撃場の検討調査を受託しています。
今年の3月に国から、「人生」が変わる!、「社会」を変える!、「世界」とつながる!、「未来」を創る!とスローガンが打ち出され、第2期スポーツ基本計画が改定されたことや、2020年には東京オリンピック・パラリンピックを控えていることもインパクトとなり、各自治体でスポーツ推進計画策定や改定の動きが活発になっています。
これらの計画では、スポーツの実施率を指標に掲げるケースが多くなってきています。スポーツ実施率については、各地の統計等から年齢別に共通した傾向がみられ、ほとんどの地域で高齢者層は比較的実施率が高く、我々のような働き盛りの世代の実施率が低くなっています。

名古屋名城公園ランニングステーション
実施率が低い原因として、住民アンケート等からは、「子育てに忙しい」、「仕事が忙しい」、といった理由が共通してあがっています(我々にとっても耳が痛い結果です)。一方で、「スポーツに取り組みたい」、という意識も強く、多くの人がジレンマをもって日常生活を送られていることがうかがえます。
実施率を高めるため、働き盛りや子育て世代が、どうしたらスポーツに取り組むことができる環境をつくることができるのか、各地で、様々な取組が試されています。例えば、仕事が忙しくても仕事場やその近くでスポーツができるように、まちなかでのランニングステーションの整備、オフィス街やデパート等での体力測定やスポーツ体験、職場へのスポーツトレーナーの派遣、仕事終わりの人が参加しやすいよう、ナイトランイベントの開催など、ユニークな取組が進められています。
また、子育てで忙しい人には、小さい子どもと親が一緒に楽しめる体操教室や、小中学生の子どもと親が参加するランニング教室、サッカー教室等も最近では珍しくなくなってきました。
かくなる私自身もスポーツがなかなか実施できていない日常を過ごしていますが、最近は「行けそうかな」と思った時間があれば、インターネットで、リアルタイムに空きがあるコートを見つけて即予約。子どものトレーニングを兼ねてテニスに出かけることもあります。
スポーツ実施率をしゃかりきになって上げることにはいささか疑問もありますが、少なくとも体を動かすことで、心身の調子が整い、家族との時間も作れたりするのであれば、巷のスポーツ熱に便乗?して、少しは体を動かしてみては、と思います。みなさんはいかがでしょうか?
![]() 名古屋ミッドランドスクエア 車椅子テニス走行体験 |
![]() オフィス街で開催されるMARUNOUCHI SPORTS FES |
レターズアルパック206号・目次
特集「スポーツ」
- 特集「スポーツ」/レターズアルパック編集委員会
- 自治体によるスポーツ施策と働き盛り世代のスポーツ事情/石井努
- 地域に愛される王道のチームスポーツ「バレーボール」/竹内和巳
- ヒルクライム大台ケ原since2001~その日、村は自転車一色となった~/原田稔
- 自然を体感できる自転車の魅力/伊藤栄俊
- しま山登山のススメ~絶海の孤島「青ヶ島」を訪ねて~/中村孝子
今、こんな仕事をしています(業務紹介)
- 「文化芸術立国」に向けた西日本の取組/江藤慎介
- 空き家をまちづくりの資源・きっかけに~マルチステークホルダーで対応していく空き家対策~/戸田幸典
- 住宅地の外構にみられる景観資源を調査しています/水谷省三
- 加西市に来たれ外国人観光客~地方都市におけるインバウンド観光の可能性を探る~/片山麻衣
- 「景観読本」ができました/中井翔太
- 地元の企業や産品を見て、知って、自慢しよう/高田剛司
- 「兵庫県林業会館」をCLTで建て替える/三浦健史
きんきょう&イベントのお知らせ
- これまでの50 年への感謝とこれからの50 年に向けた決意「アルパック創立50 周年記念フォーラム」を開催しました/創立50 周年記念フォーラム実行委員長 中塚一
- 地域に寄り添って地方創生を考える(番外編)/森脇宏
- 「イノベーション・キュレーター塾」を卒塾しました/江藤慎介
- チャレンジャー求ム-村ではたらく・つくりだす座談会&体感合宿プログラム-を開催しています/中川貴美子









