アルパックニュースレター173号

特集

ファシリテーション講座を開催!
~創造的な話し合いの場づくりに向けて

執筆者;大阪事務所 依藤光代

奈良県内の自治体の社会体育の事務担当者連絡協議会の方々に対して、ファシリテーション能力養成講座を開催しました。
参加者のみなさんは、色々な立場の人が集まって話す場の事務局を行う、間に立って調整するなどの仕事が多いとのことから、話し合いやコミュニケーションの場面で役立つような能力を身に着けたいと依頼を受けました。また、みんなで前向きに解決策を見つけ出せるような雰囲気の話し合いの進め方を学びたい、という思いもあるようでした。

体験型の講座

養成講座では、アルパックがワークショップをはじめとする現場で培ってきたノウハウを活かして、より実践的で役立つ内容をめざしました。色々な立場の人たちが参加するワークショップの運営方法を例にとり、前向きな話し合いの進め方、発言しやすい雰囲気づくり、困った時の対処法等を学びました。
   百聞は一見に如かずということで、後半は時間をたっぷりと取り、参加者にファシリテーター役にチャレンジしてもらいました。日ごろ関わる機会の多くない職員の間で、テーブルを囲んでざっくばらんに話すことで、交流の場にもなったようです。

創造的な話し合いを体感

多様な人が集まる方が、幅広い視点からのアイデアが出てくるので、他の人の発言に驚いたり関心したり共感したりと、話し合いの中に多くの発見があります。その結果、より創造的な話し合いになるものです。しかし、初めてのファシリテーター役からすると、色々な視点から発言されると意見がまとまらなくて困るのではないかという不安もあるかもしれません。そこで、異なるタイプの人が同じテーブルに着くようにチームを編成し、創造的な話し合いを体感できるプログラムにしました。
同じようなタイプの人によるグループで話し合うのと、タイプの異なる人が混ざって話し合うのとでは、雰囲気が違ったと実感されていました。

今後ますます重要になる能力

公的機関や行政の現場では一般的に、潤沢な予算が得られないという状況が見られ、様々な角度から前向きに発想してアイデアを出し合い課題に対処するやり方がより重要になってきています。
市民との信頼関係を築くコミュニケーションや、立場の違いを超えて話し合うファシリテーション能力は、今後ますます求められるようになるのではないでしょうか。

アルパックニュースレター173号・目次

2012年5月1日発行

特集「進化・深化・多様化するワークショップ」

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